500万損しているかも?会社員のほとんどが貰えるはずの公的給付金制度-傷病手当金ってなに?

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病気やケガはいつ起きるか分かりません。もしかしたら、この直後に患うかもしれないのです。そのとき、程度によっては会社を休まないといけないことも考えられます。

「保険にも加入してないから会社を休むと大変」と考える人もいることでしょう。そのときに思い出してほしいのが傷病手当金です。この制度を知っている人と知らない人では、同じ状況で500万円損をしているかもしれません。

今回の記事では、会社員のほとんどが貰えるはずの公的給付金制度、傷病手当金について解説していきます。

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傷病手当金とは

まずは傷病手当金とは何?という点から解説していきます。
また世の中には意外と知られていない給付金制度がたくさんあります。この機会に知っておくようにしましょう。
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健康保険制度からの支給

会社員の場合、勤務先の会社を通じ健康保険に加入しているはずです。自営業の人も地域保健である国民健康保険に加入しています。これは、必ず加入しなければいけない制度、日本国民ならば、誰でも何かしらの医療保険制度に加入していなければいけません。

加入することにより保険証を受領、3割の自己負担で医療機関にかかることができます。保険証がなければ、病院に行くのは大変にお金のかかるもの、そのために作られた制度です。このことから健康保険は「病院を安くするためだけに加入している」と思われている人もいますが、ここに勘違いが存在しています。

それが先ほどから話題にでている「傷病手当金」、健康保険には、この給付金制度があり、このことを知らない人がたくさんいるのです。結果、傷病手当金の対象の人でも申請を行わず損をしているという訳です。

業務外での仕事やケガに対応した制度

業務上や通勤途中の病気やケガならば労災保険がある、これは結構知られています。業務上でケガをすると、総務の人が労災認定について知らせてくれるので、認知されている制度になるのです。
傷病手当金は、業務外で患った病気やケガに対応している制度、ここが重要なポイントです。例えば、体調が悪く多分風邪だろうと思いながら会社を休み、病院へ行ったとします。そのとき思いがけない病気が発覚、これにより仕事を長期間休まないといけなくなることも考えられます。このようなときに利用できるのが傷病手当金です。

その他にも、休日にスポーツなどで楽しく過ごしていたとき、普段あまり動かしていない体に無茶をし骨折などの大けがをしたとします。このようなときでも傷病手当金の支給対象となるのです。
もう有休も残っていないから何カ月も会社を休むと無給になってしまう、そのような心配も疾病手当金を利用すれば大丈夫です。入院や自宅療養のために仕事ができない期間の所得補償をしてくれる制度となっています。

傷病手当金が支給される基準

傷病手当金がどのような制度か分かりました。ただ給付金なので、誰でも無制限に貰える訳ではありません。ここでは、傷病手当金が支給しれる基準について解説していきます。

業務外の理由による病気やケガの療養休業である

先ほど業務外の病気やケガで支給されると説明しました、逆に言うと業務外の病気やケガでなければ支給されない制度となっています。もちろん入院だけが療養ではありません。自宅療養にも対応してくれる制度です

もし業務上での病気やケガならば、労災保険を適用すれば良い、つまり適用されなかった事案が支給対象となるわけです。念のため美容整形などの療養は、当たり前ですが支給対象外となるので気を付けてください。

仕事に就くことができない状態である

仕事ができない状態であることが条件としてあります。ただこれは「誰が判断するの?」という疑問も出るはずです。これは「療養担当者の意見」と「自分が行っている業務内容」この2つを照らし合わせて判断を行います。

例えば、足を骨折したが仕事内容がデスクワークならば、仕事はできると判断されるケースもあります。ただ仕事内容が立ち仕事ならば、無理という判断にもなるのです。一概にこの病気やケガだから適用となるのではなく、病気やケガから従事している仕事に対し「労務不能」で無いか、これを個別に判断されるということです。

連続する3日間を含み4日以上仕事に就けない

仕事以外の事由による病気やケガで、療養のため仕事を休んだ日から連続3日間を待期と呼びます。この待期を経た4日目以降も仕事に就けない日に対し支給される制度となっています。

待期期間には、有休や土日、祝日などの公休日も含まれるので、給与の支払いは関係ありません。また仕事中に、労災が認定されない病気やケガが発生した場合は、その当日も待期日として起算されます。

休業した期間中に給与の支払いが無い

傷病手当金は生活保障を行う制度のため、給与が支払われる間の疾病手当金は支給されません。ただ給与の支給が傷病手当金の支給額より低い場合は、差額の支給となります。

傷病手当金の受給に関しての注意点

最後に傷病手当金の注意点について確認しておきましょう。

支給される期間

傷病手当金が支給される期間は、支給開始した日より最長で1年6カ月の期間となります。1年6カ月の間で先ほどの基準に該当している場合、支給される給付金となるのです。

例えば、一度体調が良くなり職場復帰を果たしたとします。その後やはり体調が優れなく同じ病気やケガで再度仕事に就けなくなったときは、復帰している期間も1年6カ月に含まれるので注意してください。

傷病手当金の打ち切り

傷病手当金支給期間中に、会社を解雇や休職期間満了に伴い退職となり健康保険の資格を失った場合は、支給の打ち切りになることがあります。救済処置として、退職の日までに、健康保険の被保険者期間が継続して1年以上あれば、退職後も引き続き疾病手当金の支給を受けることができます。ただ1年未満の場合は、退職の日で疾病手当金の支給は打ち切りとなるのです。

最近転職をしたばかりの人は注意が必要となる内容です。ただ、「継続した1年以上」は転職前の被保険者期間も通算できます。しかし1日でも空白日があると適用されないので注意してください。

勤めている会社が申請に非協力的

傷病手当金の申請には労務不能が条件となっていました。この証明は、療養担当者と勤め先の会社が証明しなければ成り立ちません。さらに賃金が支給されていない条件も満たす必要があります。これらを証明できるのは勤めている会社のみとなるのです。

傷病手当金は最初に説明したとおり、広く知られていない制度、そのため会社の担当者も認知していないことがあります。知らないことにより提出書類の作成を後回しにされることもあるのです。
この場合は早急に記載してもらえるようお願いするようにしましょう。それでも非協力的な場合は、然るべき機関に相談する必要があります。ただこれからも勤めるのならば、なるべくことを大きくしないよう解決することが望ましいです。

他の保険制度を利用した方が良い場合

もし業務外で交通事故に合われ仕事に就けない状態になったとき、場合によっては自動車保険の適用を受けた方が良いこともあります。自分に過失割合が少ないときは、相手側の自動車保険を使うようにしましょう。

傷病手当金の保証は標準報酬月額の3分の2が支給されます。それに対し自動車保険ならば給与全額補償が原則となるので、受給額が増えるのです。

ただ自分の過失割合が高い場合など給与全額保証が難しい場合は、疾病手当金の申請をした方がよくなります。もしこのケースで傷病手当金を利用するのならば、示談は全国健康保険協会に届け出を行ってからにしましょう。示談のせいで給付が受けられなくなる恐れもあるので、このようなレアなケースはよく調べてから行動するようにしてください。

まとめ

傷病手当金は意外と知られていない制度となっており、病気やケガをしたときに誰かが教えてくれる可能性が低い制度です。そのため、利用できる人が利用せずに見過ごしてしまう制度、結果500万円近く支給されるものが1円も支給されないで終わることもあり得ます。

もし知らない制度だったのならば、これを機会に覚えておくよにしましょう。自分が利用せずとも、そのような境遇になった友人に教えてあげることもできます。必要な制度を必要な人が利用するのは大事なことです。

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