結婚、産休育休というのは女性にとって重要なライフイベントです。そして、働き方や会社での立ち位置も変わってくるケースが多いです。
そして、それが理由で転職を考える方は数多くいらっしゃいます。しかし、そう簡単に転職をすることはできません。
では、なぜ転職できないのか、またどうすればいいのかについてお話をしたいと思います。
産休・育休明けに関する基本的なルール
まずは、産休・育休に関する基本的なことについてお話をいたします。
基本的にルール上は結婚前だから転職できない、また転職したばかりだから産休を取得できないということはありません。
ただし、育休の取得に関しては一定の制限があります
では、どのような制限があるのかというと、「継続雇用されて1年未満の労働者や、育児休業を取得するのに合理的な理由がない労働者は育児休業を取得できない」というものです。
つまり、転職して1年に満たない従業員は、育休を取得することは原則できないということなのです。
なお、契約社員など非正規雇用の従業員の場合だと、同じ会社でに1年以上働いている、お子さんがが1歳6ヵ月を迎える日まで契約満了になっていないという条件が満たされていることで有休を取得できることとなっています。
基本的には多少の制限があるものの、産休は確実に取得できますし、育休に関しても一年働けばルールとしてしっかり取得できるということを認識してください。
結婚前、産休・育休明けに転職ができない理由
では、なぜ結婚前、産休・育休明けに転職がしにくいのかというと、以下の理由が挙げられます。
- 産休まで間もなく、活躍期間が短そうな印象を得る
- 出産後の配置が難しい
- お子さんの体調、都合に引きずられるから職場の人員が安定しない
働く女性の権利などの問題はあるものの、出産を済ませ子育てをする女性を抱えるというのは、お子さんの体調不良や残業ができないなどの状況から0,5人分の業務量しかできないと見なされます。
また、結婚前の女性を採用することで1年〜2年程度は機能するものの、産休取得に入ればまた人がいなくなるため採用をしなければなりません。
つまり、正社員を採用しながら、実質派遣社員の採用をしているのと変わらない状況に陥ります。
こんな話をすると働く女性の権利について考える方もいらっしゃる方も出てくるかと思いますが、採用をする会社の人事や現場の感覚からすれば深刻な問題なのです。
権利も大事なことです。ただ、会社側も人材をしっかり配置し、日々の業務を成立させるのに必死でやっています。
そのことはちゃんと頭にいれておきましょう。
転職は結婚を考え出したら動き出さないといけない
結婚を目の前にして、また産休育休を目の前にして転職をするというのは、結論から言えば遅いです。
なぜなら、産休・育休というのは、いわば会社からもらえるご褒美だからです。
今まで自社で頑張ってくれたからしっかり産休という権利を行使してくださいというのが産休の位置付けとなりますので、一定期間フルタイムで活躍し、納得して有給を取らせてもらえるような状況にしておかなければなりません。
産休は権利です。権利を果たすためには義務を果たさなければなりません。ましてや、企業は究極をいえば営利団体です。
ですので、利益をもたらさず権利ばかり主張する人は不要だと採用する企業からは考えられます。
以上のことを考えると、将来的に結婚を意識し始めた、もっといえば具体的な相手がいない段階で動くくらいがちょうど良いと言っても過言ではないのです。
権利だから1年働けばいいという発想をせず、しっかり会社に義務を果たす意識を持っていただきたいです。
産休・育休を積極的に取得して欲しいと考える会社は増えている
その一方で、女性に対し、結婚や産休・育休を取得して欲しいと考える会社は増えています。
なぜなら、労働者の確保というのは、会社において喫近の、また将来的な課題だからです。働き方改革でも女性の活躍は重要な焦点となっています。
そう考えた場合、一定期間の就労をして産休、育休、時短労働を経ていったとしても、子育てが一息ついてフルタイムで働けるようになれば、着実に会社は労働力が確保し、強固な組織になるという長期的な組織作りをする会社も出てきました。
何より、女性の感性、働く女性の経験というのは非常に課題に感じている方が多いため、それを解決することは大きなビジネスチャンスが眠っています。
そのビジネスチャンスを呼び起こす役割として、結婚や産休・育休を経験した、またこれから経験する女性には活躍を期待されているのです。
転職を成功させるには転職エージェントの活用は必須
上述では、結婚前、もしくは結婚後産休育休を取得する可能性のある女性が転職できない理由と、転職できる可能性についてお話をいたしました。
では、結局どうすれば良いのかですが、結論から言えば転職エージェントを利用することをおすすめします。
なぜ、転職エージェントを利用することをおすすめするのかというと、以下の理由が挙げられます。
- 個別事情を確認し、良い求人を紹介してもらえる可能性がある
- 産休育休の取得状況を教えてもらう、また確認してもらえる
- 女性の転職に強い転職エージェントもある
転職エージェントの良さは、やはり個別相談ができる点にあります。一例として、面接の時にいきなり時短勤務を希望するとか言われたら採用側からすればインパクトが強くなってしまいます。
しかし、転職エージェントを利用することで、エージェントがお伺いを立ててくれることで、その緩衝材になってくれるケースもあります。
また子育て中のママをそもそも受け入れている、またその可能性の高い求人を紹介してくれます。
しかも、将来的に産休・育休を取得している方においてはその会社がちゃんと産休・育休を取得できる会社なのかを確認しながら応募をすることもできます。
加えて、転職エージェントには、パソナキャリアや、@typeの転職エージェントのように、女性の転職に強く実績のある転職エージェントも存在しています。
そういったエージェントを利用することで結婚を控える、また結婚後の方にも良い会社への転職チャンスを導ける可能性が増えてきます。
以上の点から、転職エージェントを利用することをメリットは非常に大きいと言えます。
まとめ
転職は慎重に行うべきなのは男性も女性も変わりません。安易な転職は厳に控えましょう。
ただし、女性の転職に関しては令和の時代になったとしてもまだまだ厳しいものです。それでも日々働く女性の労働環境は改善が進み、一歩一歩確実に働きやすくはなっています。
ただし、現状においては、結婚を迎えて、また出産を迎える状況をあたって、転職しなくても良い職場環境を整理されている会社に転職を済ませておくことが最善であると言えます。
ただし、それが難しい状況にあるといった場合はとにかく転職エージェントに相談をしましょう。
積極的に女性の採用を行っている会社もありますので、プロの手を借りて探しましょう。一人で転職サイトを使っていそいそ転職活動をするよりもはるかに効率的な転職をすることができます。
女性にとって、長期的に活躍できる環境で働くというのは、家庭、また人生を充実させるために大事なことです。
そのためにも、今できることをしっかりやって、少しでも最善の、活躍できる環境を探していきましょう。
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