年収は時に妥協が必要!?早期退職者の転職戦略

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今転職市場は非常に活気を迎えていますが、その一方で早期退職も盛んに行われています。

実際、東京商工リサーチの調査結果によると、2019希望退職や早期退職者数が非常にハイペースで進んでいるというデータが出ています。

早期退職のターゲットになるのは、35歳以上のミドル世代で、今後もこの動きは加速していくものと想定されます。

では、この流れに対してどのように立ち向かっていけばよいのでしょうか。

本編ではミドル世代のリストラが増えてきた背景、年収、そして転職に関して説明をさせていただきたいと思います。

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なぜミドル層のリストラが進んでいるのか

では、ますはミドル層の転職が進んでいる背景について説明をしたいと思います。

大きくは以下の3点が理由となります。

  • ITの発達に伴う人員削減
  • 年功的な賃金制度から成果型の人事評価制度への切り替え
  • ミドル層の年収が高い

以下それぞれ説明いたします。

ITの発達に伴う人員削減

近年ITの発達に伴い、事業にAIを導入して人員削減をする動き、これまで人員を導入していたビジネスに対してITで対応するケースも増えてきました。

事実、銀行をはじめとする金融機関は人員削減計画を出していますし、MRも今後採用を増やさず、その業務をITに担ってもらうためのプロジェクトを進めている会社もあります。

その結果、業務に対して給料が割高な人員は今後削減されると見込まれますし、製薬会社では割合過多なMRの人員削減を着々と進めています。

従来人員が必要だった仕事に人員が必要なくなっている現状が生まれてきているのです。

年功的な賃金制度から成果型の人事評価制度への切り替え

日本は従来年功序列、終身雇用が一般的でした。しかし、大企業をはじめ、中小企業も成果型の人事評価制度を構築しています。

事実、人事評価制度構築サービスを売りにしているあしたのチーム社はこの5年間で4〜5倍の社員数を集めていることからもその状況は明らかです。

結果、年収が高い割に成果がイマイチなミドル層以上を手放す会社が増えてきているのです。

ミドル層の年収が高い

単純に生産性の見合わない人材は成長曲線が限定的な日本経済のなかで会社運営において足枷になります。

そのため、年収の高いミドル層で、生産性の低い人材には退場してもらうというアクションがとられてきているのです。

ミドル層、ハイクラス層は転職に苦労している

そして、ミドル、ハイクラス層は転職が簡単にできるわけではなく、転職に苦労しています。

確かに、一時期と比べビズリーチをはじめとしたミドル層以上をターゲットとした転職サイトは増えてきて以前よりは転職がしやすくなりました。

それでも、20代、30代前半の求人と比較して35歳以上のミドル、ハイクラス向けの求人は少なく、少ないパイを大人数で取りに行く一種の席取りゲームのような形となってしまいます。

以上の観点からミドル層以上の転職は楽でないことを認識いただきたいところです。

年収にこだわりすぎると痛い目を見る

もうひとつミドル層以上の転職には難しい面があります。というのも、年収が上がれば上がるほどさらに求人数が少なくなってきます。

しかし、一度手にした年収を捨てるというのは転職希望者において生活水準の見直しを迫られることもあり、なかなか難しいことではあります。

実際、早期退職により、退職を迫られたMR経験者が前職と同程度同じ年収を希望したものの、同じMRの求人がないこと、また、別業界の年収レンジが低いため、応募にまで至らない、また仮に応募に至り、採用されたとしても本人から年収希望に見合わず入社に至らないことも多々あります。

しかし、離職期間が空けば空くほどさらに転職は不利になりますし、MRの話に限定するならば、同じようなMR出身の転職希望者が世に溢れているため、さらに転職に苦労する羽目になります。

すなわち、現状の生活と転職市場と噛み合わなくなるということが起きてしまうのです。

転職市場に対する理解は転職エージェント等からの情報を聞き、早めにキャッチアップすることが必要と言えます。

年収よりもまず仕事を見つけるところを大事にする

このように、転職市場で価値付けをされると非常に残酷な現実に直面します。しかし、その残酷な現実についてしっかり認識をしましょう。

そして、早めに次の仕事を見つけることが大事です。

率直に言えば、仮に年収が大幅に下がったとしてもまた上がる可能性はあります。しかし、仕事を見つけない限りは年収は上がりません。

現に、MR経験者を例に取れば、前職年収を200万円以上下げ、契約社員として派遣MRの会社に入社し、医療機器メーカーへ派遣され就労した結果、働き方が大変評価され、派遣先の医療機器メーカーへ転籍し年収も元に戻ったという事例もあります。

もちろん自分次第ですし、そんなに誰もが理想通りの結果になるとは言えません。

しかし、今できるキャリアチェンジを受け入れなければ状況は好転しません。もちろん今の年収を維持でき、かつ、自分の経験が生きる会社で内定をもらえるのであればそれに越したことはありませんが、それができないときの事後策をしっかり構築していくのが大事です。

仕事はお金だけのためにやるものではない

もし、今年収にこだわりすぎるがゆえに、早期退職後の転職先が決まっていない方にお伝えしたいことは、仕事はお金のためにやるものではないということです。

そんなことわかっているよと思われているかもしれませんが、逆に働くことをお金を理由にためらった場合、自分の能力を誰かに必要とされている子ともなくなってしまいますし、自己実現もできなくなってしまいます。

そして、人に認められる、感謝される機会もなくなり、働いていない自分を日々言い訳するような日々が待ち受けてくることになります。

運悪くこれまで勤めてきた会社からは辞めてほしいと言われ、早期退職に至ったかもしれませんが、お金は十分でなくとも、自分を必要としてくれる会社はあるものです。

そういったチャンスは逃さず掴み、自らで欲しい年収を掴めばいいのです。

よく、転職は眼前の年収アップのツールみたいに思われがちですが、年収だけではなく活躍の機会を見つける場所であるとも言えます。

充分なお金がすぐもらえずとも働くことを継続すればそのチャンスが生まれてくることを改めて認識いただきたいと思います。

転職市場はシビア!自分の思い通りいかないことは覚悟して職探しをしよう

自分はこれまで今までの会社で活躍してきた!キャリアには自信があると感じたとて、現実はシビアです。

書類選考に落ち続ける日々、面接に落ちまくる日々、採用されても充分なお金を提示してくれない、仮に入社してもこんなはずじゃなかったなど思い通りいかないことばかりですが、これが転職市場です。

メディアでは、転職すれば薔薇色の未来が待っているようなこと、また、転職は簡単にできるなどの印象を与えていますが現実は甘くないのです。

早期退職を控えた、またしてしまったミドル・ハイクラスの方で、そういった甘い幻想を抱いている人は今すぐ捨てましょう。

そして、眼前にあるチャンスを掴み、今できるキャリアの再構築をすること、ここから始めてみましょう。

お金は今は無理でも日々頑張り、汗をかいてやりとげた人にはついてきてくれます。その日を信じてできることをやっていただけたらと思います。

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