仕事が続かず、何回も転職している人、いませんか?
私もクラウドワーカーとしてお仕事をする前は、ある中小企業の本社で総務担当をしていました。
従業員の入退職の管理をしていて、従業員の履歴書を見るのですが、職歴欄に職歴がたくさんある人が何人かいました。
1年で辞めた、ほんの数カ月で辞めた・・・スパンが短い人も結構います。
さて、仕事が続かないのは労働者本人が悪いのでしょうか。
それとも会社が悪いのでしょうか。
こちらを参考に判断していただけたら、と思います。
よくある退職理由
まず、よくある退職理由を挙げてみます。
・給与が安いからもっと稼げるところに転職したい
・スキルアップをはかりたい
・仕事内容が自分に合っていなかった
・人間関係が嫌だ(いじめ、パワハラ)
・明らかに契約内容と労働の実態が違う
・実家の家族が倒れ、実家に戻らないといけなくなった
・家族の介護が必要になった
ざっと、こんなところでしょうか。
「パワハラ」と「指導」の違いは?
では、どこまでが指導でどこからがパワハラなのか。
ここで、ある部下がミスをして上司が言う言葉の例を2つ挙げます。
どちらが「指導」でどちらが「パワハラ」なのかを考えてみてください。
1. 「お前、出世したいんだろ!?それならもっとこういうふうにしろ!」
2. 「お前、何やってるんだ!だから高卒はダメなんだ!さっさと辞めちまえ!」
さあ、どちらが「指導」でどちらが「パワハラ」でしょう。
正解は、1が「指導」で2が「パワハラ」です。
1は「出世したいんだろ?」と部下を思いやり、次にミスをしないように「こういうふうにしろ」とアドバイスをしています。
2は完全にミスと関係ない「高卒」という学歴をバカにしています。
そして、「こうしないとこうなってしまう」といった理由もきちんと伝えずに「さっさと辞めろ」というのはただの悪口です。
ちなみに、私の身内に新卒で入った会社でパワハラを受けてうつ病になった人がいるのですが、その人は「お酒を飲めないなんて社会人失格だ!」「大卒のくせに麻雀のやり方も知らないのか!」と業務と全然関係ないことで怒られ、精神を病んだようです。
パワハラの定義6の「個の侵害」ですね。
(私の大学時代を思い返してみても、麻雀をやっていた人はほんの数人でした。
大学=麻雀っていつの時代でしょうか・・・。)
また、私も会社員時代に女性の先輩からパワハラを受け、精神を病む寸前までいきました。
(私は「クラウドワーカー女の会社員時代のパワハラ体験談」を書いた者です。
詳しくはそちらの記事をご覧ください。)
精神を病む寸前だったので、まだ何とか普通に生活できてますがね。
私の在籍中は、上司はもう先輩についてはどうにもならないと諦めていたようで、その先輩に対して指導を行うことがなく、私が辞表を出してから「然るべき対応を考えます」と言われました・・・。
もう2度と第2の私を出してほしくないですね。
労働者本人に問題がある場合
労働者に問題がある場合は、
・忍耐力がない
・人とコミュニケーションをはかるのが苦手
・協調性がない
この3点は致命的です。
まず、会社に入社すると、たくさんのことを覚えなければなりません。
わからないことだらけで大変な思いをします。
ここで忍耐力が必要となります。
これで「私には無理」とすぐ投げ出すようでは、仕事は続きません。
また、コミュニケーションをはかるのが苦手、協調性がないというのも社会人としてかなり致命的です。
会社に勤める以上は、1人では仕事はできません。
同僚、先輩、後輩、上司とコミュニケーションをとりながら仕事を行っていきます。
コミュニケーションが取れていないと「聞いていないぞ」ということになりますし、きちんと指示に従って業務を進めないと、ミス、トラブルにつながります。
また、「仕事内容が自分に合っていなかった」というのは、「一生懸命頑張ってみたけど向いていなかった」のか、それとも前述したように「すぐに投げ出した」のか、で変わってきます。
前者は労働者に向いていなかっただけなので労働者は悪くないのですが、後者は問題ありますね。
人間関係も場合によります。
自らが業務怠慢、嫌われるようなことをして、他の人がよそよそしくなった・・・というのであれば、労働者本人に問題があります。
しかし、自分が何もしていないのに無視されたり、いじめ、嫌がらせをされていたり、前述のパワハラと指導の違いで、ミスをしたときにミスと全然関係ないことをバカにしてきたり、さっさと辞めろというようであれば、それは労働者が悪いわけではありません。
※もちろんミスをしたときは素直に詫びましょう。
会社に問題がある場合
・明らかに契約内容と勤務の実態が違いすぎる(9:00-17:00が定時なのに実際は7:00-24:00勤務、等)
・パワハラ、いじめが起きているのに上席者は完全に見て見ぬふり、放置
・むしろ上席者がパワハラやいじめをする
これはすぐに辞表を出していいでしょう。
このような会社にいてもろくなことになりません。
本格的に体調を崩したり、精神を病む前に逃げてください。
どちらが悪いという問題ではない場合
・実家の親が倒れたから実家に戻らないといけなくなった
・家族の介護が必要になった
これはもうどうしようもないですね。
高齢化が進んでいる現在、施設に入所というのは困難です。
また、施設に入所するにも1か月で数十万はかかります。
そうすると自宅介護を余儀なくされますよね。
また、親が倒れて働けなくなり、実家の家計が苦しくなると、実家に戻らざるを得ないでしょう。
どちらが悪いという問題ではありません。
むしろ、誰も悪くありません。
また、
・給与が安いからもっと稼げるところに転職したい
・スキルアップをはかりたい
前者は給与が安い会社が悪い・・・と言いたいところですが、会社の経営状態によっては、ボンボン社員の給与を上げるわけにいきませんからね。
早く労働者がもっと稼ぎたいというのであれば、労働者が給与の良い会社に転職したほうが早いのかもしれません。
また、後者も会社は悪くありませんよね。
そして、労働者本人も自ら成長したい、スキルアップをしたい、ということなので、労働者も悪いわけでもありません。
この2点もどちらが悪いというわけではないと思います。
まとめ
結局、仕事が続かないのは自分と会社どちらが悪いのか。
それは完全に退職理由によります。
明らかなブラック企業や、いじめやパワハラがひどい、そしてそれを放置しているのであれば、会社が悪いです。
本人の素行が悪い、すぐに投げ出したり、コミュニケーションが取れない・・・というのは労働者本人が悪いのです。
(一生懸命頑張ってみたけど、やっぱり自分には向いていなかった、というのは別です。)
また、家族が倒れたり介護が必要になった、あるいはスキルアップがしたい、給与の良い会社に転職したい、というのはどちらが悪いという問題ではありません。
誰も悪くありません。
そして、また就職活動をする際、面接でそれぞれの会社の退職理由を聞かれると思います。
その際、退職理由はストレートには言ってはいけません。
例えば、「この会社ではワークライフバランスが取れないと感じたため・・・」
前に勤めていた会社と違う職種に応募するのであれば、「この職種を経験してみたくて・・・」
と当たり障りのない答え方をしましょう。
ストレートに理由を言ってしまうと、会社の悪口を言っているようになり、イメージが悪くなります。
繰り返しになりますが、会社勤めをするにあたり、忍耐力、コミュニケーション能力、協調性は最低限必要です。
こちらを心に刻んでおきましょう。
END