世間では年齢による転職限界説というものがあり、一説では30歳、35歳、40歳など色々言われています。
その中で、40歳を越えた人は転職はかなり難しいという説はかなり一般化されていますが果たしてそれは本当なのでしょうか。
本編では40代の転職についてお話しをしたいと思います。
40代の転職が厳しいは7割くらい正しい
結論から言えば、40代の転職がかなり厳しいというのが現実です。
その背景として以下の要因が挙げられます。
- 若くて素直な人のほうが職場環境の変化に対応できると採用側が判断している
- 採用コスト面
- 少子高齢化に伴い、若い人材そのものがレア化している
若手の人材というのは採用企業からすれば非常に有難い存在です。
なぜなら仕事の能力そのものは足りないかもしれませんが、社内の雰囲気を良くする力があり、社員に現場教育をさせることでその社員自身も底上げをはかることができます。
しかも人にもよりますが伸びシロは大きく将来的な希望も広がります。
何より会社の存続、維持において若い世代がいてくれないと会社が成立しません。しかし、高齢化社会が進むため若い人の存在そのものがレアです。
そのためにも将来の会社を支える屋台骨となる社員は採用しておきたいというのは各社強いです。
そういったた状況のなか、40代を越えると伸びシロはなくなりますし、採用コストもかかります。そのため40代以上の採用には各社及び腰になります。
以上の状況から、企業各社は40代以上の採用には力をいれなくなるのです。
ITの発達は採用そのものを脅かす
そもそも若手の採用すらこれから先減っていく可能性があります。それはAI(人工知能)の発達です。
これまで人の力で行っていたことが、人工知能の力で行うことができるようになることからそもそも人材の数は最低限で問題なくなります。
事実、メガバンク各行は銀行の業務をAIにやってもらう方針を出し、2019年の新卒採用においては採用人数がピークの3分の1程度になりました。
また、自動車の自動運転は日々研究が進んでいます。タクシー、バスの運転に人の力が不要になる時代もそう遠くはないかもしれません。
今まさに労働者を必要としなくなる時代を迎えようとしているのです。
逆境にはあるが40代の採用はある
上述の内容を踏まえても40代の転職は厳しいということはご理解いただけたかと思います。
しかし、だからといって40代が転職できない訳ではありません。事実40代で転職に成功した方は数多くいらっしゃいます。
では、各社はどんな目的で40代を採用しているのでしょうか。それには以下の要因があるからです。
- 40代は即戦力となる
- 40代でないと採用できない職種がある
- マネジメント層を採用したい会社がある
では、それぞれ補足を加えていきます。
40代は即戦力となる
40代はに求めるのは、早急に人材不足を解決するために採用します。特に外資系企業は日本法人が来年撤退するかもしれないという厳しい環境もあります。
そのため、1年後、3年後といった長いスパンで教育している余裕はありません。
そうなると経験豊富な40代の即戦力の採用というのは企業のニーズに合致するケースも多いのです。
40代でないと採用できない職種がある
どの業界にも専門職という方がいます。例えば金融関連であればアナリスト、製造業であれば品質関連、製薬業界であれば薬事職などがその代表格と言えます。
そして、このような専門職種については、若手の方が本当にいません。
営業職や事務系職種の場合だとある程度年齢が高い方が退職したとしても若い方を採用するケースも多いのですが、専門職を外部から採用し、1から教育するというのは時間がかかりすぎるため、一定の経験値のある40代の方を採用する傾向にあります。
以上の側面から専門職経験の40代においても積極的に採用されているのです。
マネジメント層を採用したい会社がある
一般的に、40代はマネジメント層に入っていく年齢です。そして、マネジメント層の退職、社内に適任者がいないという状況があった場合は他社からマネジメント層を採用するケースもあります。
40代の方が転職をするにはどうすればいい?
では、40代の方が転職をするにはどうすれば良いのでしょうか。結論としては以下2つの方法があります。
- 直接転職エージェントを利用する
- 転職サイト経由でエージェントを利用
40代の転職は転職エージェントを利用するというのが大原則です。基本的にリクナビNEXTやマイナビ転職のような一般的な転職サイトに求人が掲載されません。
なぜなら、このような転職サイトは採用できる、できないに関わらず広告掲載費を前払いして掲載されることになります。
しかし、その求人掲載期間が終わっても良い人材からエントリーがなければお金の無駄遣いになりますし場合によっては永遠ループになりうる可能性があります。
それだけならまだ良いのですが、全く求める経験に沿わない人材からのエントリーが増え、採用側はそのエントリーに対する処理にも問われるため何にも得をしません。
しかし、転職エージェントは「成功報酬」、すなわち採用した方が入社して初めて採用企業はエージェントに費用を払うことになるため、無駄なお金は払わなくても済みます。
しかもある程度転職エージェントが厳選して推薦するため、採用企業側は無駄な作業を削減することができます。
ただ、どのエージェントに行けば自分に適した求人に出会えるのか分かないのが問題です。そのため、ビズリーチやミドルの転職といったような転職エージェントが保有している求人に出会える転職サイトを利用しましょう。
40代の方の転職サイトの位置付けは、自分に合う求人を探すものではなく、自分に合う求人を持っている転職エージェントに会うためのものなのです。
40代の方が転職をするために注意すべきこと
40代の方が転職をするにあたっては以下3点について注意をして下さい。
- 離職からの転職活動は原則ダメ
- 転職活動は長期戦で行う
- 他業界への転職は考えない
40代の採用に関してはピンポイントの経験が問われます。そのため、20代や30代のように、一人に対して複数件の求人を紹介してもらえる可能性が少ないです。
以上の状況からすると、40代の方は、転職したいときに転職できるとは限りません。運が良ければ早々に決まりますがそうでなければ長期戦になります。
その時離職期間が長ければ、採用企業にフィットする経験があったとしても、離職期間が長ければ即戦力と見なされなくなる可能性があります。
また、40代の採用は繰り返すように即戦力採用にはなります。そのため、他業界、他職種の採用は考えないようにしましょう。
まとめ
40代の転職というのは非常に難しいですが、不可能ではありません。ただし、20代、30代のうちによい経験し、それなりの実績を積んできた方にのみ与えられるチャンスであります。
転職をする、しないに関わらず大事なことですが、働くことで重要なのは目標を持ち、日々の業務を積み重ね、キャリアや技能をつけていくことです。
そして、築いたキャリアはしっかり自らの手で守りましょう。間違っても目の前のストレスに負けて、また会社の不信感を感じたとしてもすぐ会社を辞めず、しっかり自らの地位を守りながら、受けたい案件にのみ絞り込んでエントリーを行いましょう。
以上の事を認識していただき、よい転職を実現されることを祈ります。
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