転職面接中に、前職の人間関係について質問されることが増えています。やはり、人間関係が原因で辞める人が増えていることへの対処でしょうか？質問をされた応募者からすると、答えにくい質問の一つです。
もし質問をされたときのために、事前に答え方を考えておきましょう。今回の記事では、転職面接で人間関係を質問さたときの答え方を解説します。転職面接の参考にしてください。
転職面接で人間関係を質問する意図
最初に転職面接で、人間関係を質問する意図を考えておきましょう。面接官の意図を考えれば、おのずと答えも見えてきます。人間関係について、ストレスをためたことがある人は、こちらの記事も参考にしてください。
人間関係が会社員に与えるストレスの原因と対処方法
コミュニケーション能力と協調性の確認
コミュニケーション能力と協調性を持ち合わせているかの確認です。経歴などは、ある程度履歴書からも確認できます。しかし、コミュニケーション能力と協調性については、本人から聞き出す方法が一番です。
企業も社員同士の関係に悩んでいます。人間関係が原因で辞めてしまうこと、会社にとっては、経費をかけて雇った社員が辞めてしまう残念な出来事です。さらに人間関係に関しては、なかなか介入できない点もあります。どちらかの肩を持つわけにもいきません。解決の難しい問題です。
どちらかが辞めなくとも、生産力が落ちる可能性が高まります。ギクシャクしている会社で働きたいと思う人はいません。全体の士気が落ち、収入が減る問題になることでしょう。そのような事態を起こさない、さらには打開できるようなコミュニケーション能力と協調性を持った社員が欲しい、これが質問する意図に含まれています。
人間関係の耐性の確認
人間関係への耐性を知りたいという意図があります。これは、転職回数が多い人の内容を確認したいという気持ちもあります。転職回数が多い人は、毎回人間関係に耐えられず、転職を繰り返している可能性が非常に高いです。
人間関係の耐久性が低い人は、雇用しても結局同じことを繰り返す、面接官がそう考えるのも無理はありません。人間関係の耐久性を事前に確認しておきたいと思うのは当然のことです。
人間関係の構築力の確認
人間関係の構築力が備わっているかどうかの確認です。先ほどの耐性は、自分が辞めないための力、構築力は周囲を辞めさせないための力、構築力がない人は周囲との輪を乱します。
「あの人が入社してから部署がめちゃくちゃ」なんて言われても困ります。これにより、長く勤めていた社員が辞めたらどうでしょうか。企業の大きな痛手です。人間関係の構築力は、転職する人にとって必要なスキルです。
転職面接で人間関係の質問例と答え方
それでは、転職面接における人間関係の質問例とその答え方を説明していきます。質問の意図を考えながら参考にしてください。
これまでで人間関係に困ったことはありませんか？
人間関係で困ったことはありませんか？よくある質問です。
| 前の職場で、先輩と意見がぶつかったことがあります。上下関係のある間にも関わらず熱く討論となり、先輩との間に溝ができてしまいました。これにより周囲にも気を使わせてしまい、つらかったです。先輩へ謝罪をすることで解決できたのですが、謝罪できるまでが長い時間だったことを覚えています。 討論をしたことは間違ってはいないと思っています。ただ、熱くなりすぎて感情論になったことを反省しました。先輩の仕事で学ぶという謙虚な気持ちと、常に冷静な気持ちで仕事に臨む、あの出来事でこの気持ちを常に持つようになりました。 |
エピソードを説明し、どのような解決をしたかを説明します。その時に何を学んだのか、それをもう二度と繰り返さないために思ったことを説明してください。だいたい30秒～1分程度でまとめるようにしましょう。
上司と意見が合わないことはありましたか？
| 転職をしたばかりのとき、上司とうまくいかない時がありました。前の職場のやり方に固執してしまい、上司と意見が食い違ってしまったのです。転職したばかりで考えが浅はかでした。このままではいけないと思い上司に謝罪し、どのようにしたらもっと良くなるか、アドバイスをいただきました。 自分の意見もありますが、それに固執するのは間違っています。納得できない時でも、意見を聞いてそのうえで話し合うことの大切さを学びました。上司の意見は素直に聞く、納得いかない時は素直に意見を伝える、その考え方で接するようになってからは、私の意見を取り入れてもらえるようにもなりました。 |
上司は必ず職場にいます。その上司とうまく仕事を続けられるかは非常に大事なポイントです。上司の意見を聞くという点をアピールしましょう。
苦手な人とはどうしますか？
| 例え苦手な人でも、積極的にあいさつをし、共同の話題を持てるよう話しかけます。苦手な人というだけで仕事に影響が出るのは、給料を頂くプロとして失格です。自分の苦手意識は、仕事で関係ありません。 私が苦手だと感じることで、相手も私のことを苦手と感じてしまいます。自分から積極的に話すことで、良好な関係を築けるようにしていきます。 |
苦手な人はいませんや、苦手な人は避けますと言った回答はよくありません。人間関係に問題ありと取られてしまうことでしょう。
転職面接で人間関係の質問に対するNG回答
最後に転職面接における、人間関係の質問のNG回答を解説していきます。これらの回答だけはしないようにしましょう。
人間関係で困ったことはないと回答する
人間関係で困ったことはないと回答するのはNGです。何十年も生きている人が、人間関係に困ったことがないと言うのは、通常考えられません。これだけの人がいるのですから、必ず何かしらの困ったことがあるはずです。つまり困ったことがないと答える人は、ウソをついていると判断されます。
どのように答えていいかわからないからないと答える、このように取られても仕方ありません。また、本当に人間関係に困ったことがないと本心で言う人は、相当鈍い人、無関心無感情の人とも取れます。即戦力になるとは到底考えられません。
困ったことがないの答えは、人間関係の質問ではマイナスイしかありません。「ないとは素晴らしい」と取られることは、絶対にありませんので注意してください。
苦手な人とはできるだけ関わらないと回答する
人間関係で問題を抱えないため、苦手な人とはできるだけ関わらないようにすると回答するのもNGです。仕事はお金を頂いて働くこと、いわばプロの世界、プライベートならばいざ知らず大人の回答ではありません。
本音で回答しているのかもしれませんが、それをプラスにとる面接官はいません。できるだけ関わらないようにする人、すなわち逃げる人です。嫌なことがあったら、勤め始めてもすぐに逃げるのでは？と考えることでしょう。
相手のせいにした回答をする
人間関係の問題を、相手のせいにした回答をするのはNGです。「好き嫌いの激しい先輩がいて困りました」「面倒な仕事を押し付けるタイプの上司で困りました」など、回答も幼稚な内容と言えます。
確かに人間関係で困った内容に見えますが、ただの悪口です。転職面接で他人の悪口を話し、プラスになることはありません。確かめたいのは、応募者がどのように改善に努力をしたかです。意図を忘れていると、幼稚な回答になってしまいます。
転職面接で人間関係を質問する意図を知り答えを考える
転職面接で人間関係の質問をする意図から、答えを導き出すのが大切です。意図を忘れるとずれた回答となり、読解力のない人とまで思われるかもしれません。
人間関係の質問はアピールポイントです。事前に質問の意図を理解し、十分に対策を練るようにしましょう。
コメント