新卒面接ではあり得ませんが、転職面接におていは、名刺を頂戴することも多々あります。しかし、転職面接中に頂戴した名刺のマナーについて、詳しく考えたことがある人は、ほとんどいません。
とっさに受け取ってしまったがどのように持っておけばいいのか、判断に悩む人もいることでしょう。失礼のない受け取り方を見ておけばよかったと後悔するかもしれません。
そのようなことにならないよう、今回の記事では、転職面接で名刺を受け取った時のマナーについて解説します。もしもの時に備えておけば憂いなしです。
転職面接で名刺交換はしない
まず知っておくべきことは、名刺を渡されても名刺交換をする必要はないことです。現職を辞める前に転職面接を受ける人もたくさんいますが、名刺を持っているからと言って名刺交換はするべきではありません。
名刺を渡してくる理由には、名刺の受け取り方を見ておきたい、面接官として自己紹介をしておきたいなどの理由が考えられます。そのため丁寧に受け取れば名刺交換をする必要はありません。
もし名刺交換を自らしたとなれば、相手はどのような印象をあなたに抱くでしょうか。
- まだ今の会社に未練があるのでは？
- もしかしたら現職を辞めない選択肢も持っている
- 個人情報を簡単に漏洩してきた
など、マイナスイメージを持つ可能性が高まります。あなたは一個人として、企業の転職面接に挑みました。現職の社員としてではありません。そのことを忘れないでください。
しかも、辞めているにも関わらず前職の名刺を持っているのも不自然です。名刺は会社を退職したときに処分するべきもの、情報の重要性を理解していない人と判断される可能性もあります。自分は転職面接に来たという自覚を忘れないでください。
名刺交換で転職面接に落とされる可能性は低いですが、もし不採用になったときは、どうしてかが気になるものです。その場合の対応策として、こちらの記事も確認してください。
転職の面接で不採用理由を聞くのはマナー違反？よくある不採用理由から対策を考える
念のため名刺入れは常に持っておく
名刺入れは常に持っておきましょう。また、辞めた場合でも名刺入れは、持っておくのが社会人としてのマナーです。名刺入れは、相手から頂戴した時に利用できます。
もしかすると、面接官があなたの名刺を求めてくることもあります。その理由として、職務経歴書と照合をしたいという気持ちがあるからです。ただその状況でも、名刺交換は避けるべきと言えます。
「申し訳ございません。只今、名刺を切らしております。」や「申し訳ございません。私用での名刺の利用は禁止されているもので」など、名刺交換ができないことを説明しましょう。
転職面接で名刺を渡されたときのマナー
それでは、転職面接時に名刺を渡された時の対処法を確認しておきましょう。状況に応じて方法が異なります。すべてを知っておくようにしてください。
面接室に机がある場合
転職面接をする場所に机があることもあります。この場合は、机を挟んで名刺を頂戴するのは失礼です。必ず、相手側まで行き名刺を頂戴するようにしましょう。テーブルをまたがないようにしてください。
座った後に名刺を渡されることもがあります。その場合は、必ず立つようにしてください。
名刺を受け取る時のマナー
名刺入れを持っている場合は、受け皿にするように名刺を両手で頂戴します。その際「ありがとうございます。」や「頂戴いたします」など一声を必ず添え、一礼をしてください。名刺の受け取り方はビジネスマナーの基本です。相手の名前や企業名に指がかからないよう十分注意しましょう。
名刺を渡されたとき、まったく見ないのはマナー違反です。軽くてもいいので、必ず名刺の内容を目で追うように確認してください。受け取ってから名刺の内容を確認するまでは一連の動作です。
面接官が複数人おり、ほかの面接官からも渡されたら同様にして受け取ります。受け取った後、転職面接をする場所に机があれば、名刺入れの上に載せて置いておくようにしてください。複数枚頂いた場合は、その面接官の座席と相対するように名刺を置いておきます。
机がないときの対処法
机がない状況で名刺を受けとった場合は、すぐにしまうしか方法はありません。「失礼します」と一声かけ、しまうようにしましょう。このときに、直接ポケットやかばんにしまうのはNGです。必ず名刺入れに入れてからしまうようにしましょう。もし名刺入れがなければ手帳などにはさみます。
先ほど名刺入れは念のため持っておくことと説明しましたが、頂戴した後のしまい方での対処が難しいことから、そのように説明しました。なにも持っていないからと言ってマナー違反である直接ポケットに入れる動作を面接官はどう見るでしょう。
良い印象にならないことは間違いありません。また、手帳に挟むのもよいのですが、万が一メモを取る時に、スルッと落とすかもしれないと思いませんか。名刺を頂戴したことをずっと覚えているわけありません。とっさにメモを取ろうと流れ落ちることもあります。無難なのは名刺入れに入れること、スムーズにこなすためにも、必ず持参するようにしましょう。
面接が終了して帰るときに名刺を忘れない
机がある状態で、名刺を置きながら転職面接を受け終了し帰るとき、名刺を忘れないようにしてください。緊張していた面接から解放される瞬間です。名刺を頂いていたことを忘れ、机の上に置き忘れることのないようにしましょう。
想像してみてください。名刺を頂いたのに忘れた事実、まずいと感じ冷や汗がでてくることでしょう。また、名刺を置いたままドア付近まで行ってしまったとしても同様です。すぐに取りに戻る姿は、良い状況ではありません。
名刺を忘れないだけの余裕をもって、転職面接を受けるようにしましょう。準備不足だからこそ、忘れてしまうのです。家に帰ってから忘れてきたことに気がつくことがないようにしてください。
基本はビジネスマナーと一緒
基本の動作はビジネスマナーと一緒です。つまり、社会人経験のある中途採用者が、適切な名刺の取り扱いができないのは、マイナスポイントになることに間違いありません。名刺交換すらできない人を企業はどう思うでしょうか。職務経歴書には立派なことが記入されていても、本人と、ともなっていないと判断することでしょう。
つまり成長をしない人材というわけです。中途採用者へ望むのは即戦力、名刺交換すらままならない人に、期待をもつわけがありません。その確認の意味を込めて、名刺を渡す人もいます。
名刺交換がビジネスマナーに乗っ取りできないことで、面接時間が短くなることも考えられます。名刺の扱い方についても同様です。頂戴したあとの、名刺の取り扱いが悪い人へ、良いイメージを持つわけがありません。
面接の受け答えももちろん大切ですが、一連のながれによるマナーも重要です。あなたのすべての行動が、いままでの職務経歴どおりの成長をしているか、この点も面接において見ています。
たかが名刺交換ぐらいでと思う人もいるかもしれませんが、その企業に採用されたいと強く願うのならば、すべてやり切ったと言い切れるぐらいの準備が必要です。ほかの応募者も同じような思いで面接を受けています。そのことを忘れてはいけません。
転職面接で名刺を渡された時のマナーは基本中の基本
転職面接で名刺を渡されたときの対応は、ビジネスマナーの基本です。新卒の面接とは違います。社会人経験のある人が受ける転職面接です。その人が、基本である名刺交換すらできない事実に、面接官も驚くことでしょう。
普段から意識をしていれば難なくこなせる問題です。ただ、面接が久しぶりという人には緊張から間違うこともあるかもしれません。緊張をしないためにも、十分な準備をしてから転職面接に臨むようにしてください。
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