みなさんは障がい者採用枠というものを知っていますか?
障がい者の方であってもちゃんと雇用が確保されるようにと定められた「障がい者の雇用の促進等に関する法律」というルールのなかで企業は一定割合の障がい者の雇用割合を確保しないとならない旨定められています。
では、障がい者の方々の雇用に関するルールやうまく就職を進めるためにどうすればよいか本編では説明ていきたいと思います。
障がい者、そのご家族の方の役に立てたら幸いです。
障がい者採用における基本ルール
では、障がい者採用において、「障がい者の雇用の促進等に関する法律」ではどのような採用ルールが定め瘰れているのかをまずはご紹介します。
結論から言えば、50人以上の会社であれば、全労働者数の2%以上の障がい者雇用が義務付けられています。
つまり、50人の会社だと1名、100人の会社で2名、500人規模の会社でいえば10人の障がい者を雇用しなければならないということになります。
この雇用枠が多い少ないには議論の余地がありますが、必要な能力さえあるのであれば、少なからず障害がある方も活躍の可能性はあるということは言えるのです。
障がい者の方が習得すべき資格、能力
では、障がい者の方が就職において習得すべき資格、能力についてお話いたします。
では、どんな資格・能力があれば良いのかですが以下の通りです。
MOS
MOSとは「マイクロソフトオフィススペシャリスト」と言う資格のことでwindowsのソフトでビジネスでもよく使われる、word,excel,powerpointの技能を証明するための資格なのです。
障がい者の方には事務業務を担ってもらうケースが多いため、PCのスキルがあることが証明できたら企業側は仕事を振りやすくなります。
MOSの取得メリットは非常に大きいと言えます。
日商簿記
日商簿記取得は就職を有利に進められる資格で、特に、簿記2級を持っていると、さらに有利になってきます。
なぜなら、経理人材の確保に困っている会社が多いというが現状があるからです。
専門性を身につけて働きたい方は日商簿記の取得をしてみるのも良いです。
コミュニケーション検定
コミュニケーション検定とはコミュニケーションにおける理解と、状況に応じた対応力を問う試験です。
本資格の取得は、ビジネスシーンにおけるミュニケーション力の醸成につながりますので、。
書類選考をクリアしやすくするために持っておくと便利と言えます。
また、その他にもシスコ技術者認定、SAP認定コンサルタントといったIT系の資格、宅地建物取引士など専門性の高い資格を取得しておくと良いです。
ここで認識してほしいのは、50人以上の規模の会社だと必ず障がい者を採用しなければならない事実があり、全ての資格取得は困難であるということです。
以上を踏まえると、自分がどのようにキャリア形成をしたいのか、また、どんな能力があれば会社が障がいがあっても必要としてくれるのかという観点で取得さする取得資格を考えないといけないということです。
障がいが資格取得の弊害にならないか
さて、資格を取得するには当たり前ですが試験を受けなければなりませんが、資格取得において、障がいが弊害にならないかという疑問もあるかと思いますので、その点についても説明をいたします。
資格の取得は可能
当たり前ですが、障がいの有無は資格の取得において原則問題ありません。
もちろん全ての資格において制限がないと言えば嘘になりますが、TOEICのような、視覚、聴覚が必要な試験でこれらにハンデがあったとしてもでもなるべく受験できるような仕組みとなっています。
学習面に問題がないこと、また受験要項の記載内容にもよりますが、障がいが理由で受験そのものができないということだと認識してください。
資格試験では障がい者に配慮をしてくれている
障がい者が資格取得できるようあらゆる配慮をしてくれているので、その現状もお伝えいたします。
そのなかでも、パソコン・IT観覧資格は障がい者のためにあらゆり配慮をしてくれるケースが多いです。
事実、車椅子での受験、時間延長、代筆、音声読み上げソフト利用など、障がい者ハンデにあわせた対応を充実させています。
他の資格でもそのような障がい者に対する配慮をしている資格試験は数多くありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。
障がい者に対する資格取得支援もある
資格の取得の際は当たり前ですが勉強が必要ですが、一般的には障がい者向けの教材や予備校の資格取得カリキュラムがあるというわけではありません。
しかし、ハローワークや就労移行支援事業所では、MOS等のPC資格に限られてしまいますが、資格取得のサポート、具体的には資格取得ための講座、プログラム等を運営していることも珍しくありません。
特に、就労移行支援事業所においては障がい者向けの就労支援のためにある公的機関であるため、障がいに伴う就職活動等に悩む方々に対し、それぞれに合わせたサポートをしながら資格取得、就職活動支援を行ってくれます。
就労移行支援事業所の利用要件には障害者手帳を持っていないと利用ができないというのはふべんではありますが、障がい者にとっては味方となる存在だと言えます。
障害者の資格試験と内閣通達
障がい者の方の資格取得に関しては政府からも柔軟な対応をするように通達が出されています。
そこには、障がい者が健常者同様資格試験を受けられるようにし、障がい者がその能力を十分に発揮できるような配慮をする旨記載されています。
また、その通達には配慮事項というものが定められています。具体的には以下4点です。
- 器具等の使用に関する配慮
- 移動の関する配慮
- 試験中の飲食や服薬可能な対応など
- 問題用紙の拡大や試験案内の配慮
つまり、目や耳が弱い方には拡大鏡、補聴器を使用できるようにする、足が悪いには試験会場では車いすで座れる机の準備をしたり、試験会場へ介助者の同伴を認める、精神疾患のある方には服薬を、その他問題用紙を見易いような配慮をしましょうというのが趣旨となります。
障がい者の活躍に向けて
今働き方改革の中で一億人総活躍社会の実現に向けて政府は色々な政策を打ち立てています。
一億人総活躍社会においては、60歳以上のリタイヤ世代、および女性の活躍がフォーカスされますが、その対象には障がい者の方も含まれます。
特に、65歳までの障がい者の方は100万人程度いらっしゃるという現状にあることからも、100万人の方々が活躍できる社会というのは非常に重要であることが分かります。
事実、政府は障がい者の方々が安心して働き、社会の中で活躍できる場を作り出すため、法整備を着々と進めており、少しずつではあるものの障がい者の方が働きやすい社会を着々と作り上げてきています。
資格取得の取り組みというのはまさにそこに該当すると言っても良いでしょう。
とはいえ、まだまだ障がい者の方が働く場面というのは限られていることは否めません。
なぜかというと、その多くは、人々が持っている偏見や先入観が原因であると言っても過言ではありません。
人々の偏見や先入観、またこれから繋がる差別というのは簡単にはなくなりません。
その状況を、障害者の方は少しでも打破していく必要があり、そのなかの1つの方法として資格取得が挙げられます。
そして、もっと大事なことは、仕事は自己実現の1つの方法です。明確な目標を定め、その目標に沿った努力をしていくことです。
しっかり目標を定め必要な資格を取得しなりたい自分に近づけていきましょう。
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