最近は、退職金なしの会社が増えています。転職を考えている人は、退職金のありなしを気にするのは当たり前のことです。誰でも退職金がある会社へ勤めたいと考えるのではないでしょうか。
ただ、やりたい仕事の会社に退職金が無いからといって諦めることはできますか?やりたい仕事をあきらめるぐらいならば、退職金がなしを前提に対策を講じる方が賢明な判断ではないでしょうか。
今回の記事では、退職金なしの会社に勤めるときの事前対策について解説していきます。
退職金とは?
退職金とは、会社を退職する際に、勤め先において定められた支給の条件をクリアしている場合に支払われるお金のことです。最近の調べでは、4社に1社が退職金制度がありません。
退職金をあてにして住宅ローンを組む人も多くいるはずです。もし、転職によりなしの会社に勤めたのならば、事前の対策が必要となります。それだけ老後に密接しているのが退職金なのです。
法律で定められていない
それだけ労働者にとって、大事な退職金ですが、特に法律で守られたものではありません。つまり退職金なしでも何ら問題は無いのです。就業規則に退職金に関しての説明が無ければ、それでも特に問題はありません。違法でも何でもないのです。
企業によって退職金のありなしが異なってきます。さらに言えば、退職金ありの会社に勤めていたとしても、ハードルが高く設定されているケースも考えられます。例えば役職者についてから3年以上の勤続という定めがあれば、それに従う必要があるのです。もし役職者に出世せずに退職を迎えた場合は、何年務めていたとしもて退職金はなしとなります。
いくら勤め先が退職金制度を採用していても、ハードルが高ければ出ない可能性もあるということです。この点は転職したときに確認しておく必要がるでしょう。勤めてから話が違ったとなると、対策をせずに老後を迎える可能性が高くなります。それはとても危険なことと考えておいてください。
一般的な退職金の相場
退職金は大企業や公務員の人たちには大きな収入となるはずです。もちろん勤続年数や退職時の役職で金額は異なってきますが、それなりの金額をまとめて得ることができます。
何の問題もなく勤めたとした場合の退職金の相場は、大企業で約2,350万円、中小企業で約1,100万円と言われているようです。これだけの金額が入ると思えば、退職金をあてにするのもうなずけるのではないでしょうか。
退職金なしのメリットとデメリット
それでは、退職金なしの会社のメリット・デメリットを確認しておきましょう。退職金なしにメリットなんてあるの?と思われるかもしれませんが、しっかりとあります。
退職金なしのメリット
最初にメリットの紹介です。
- 退職金がなしの分、お金が毎月の給料に反映されている場合がある
- 退職金が転職をするための足かせにならない
- もし会社が倒産しても、退職金で悔しい思いをしない
退職金が支給されない分、毎月の給料に反映している会社もあります。退職金ありの会社は積み立てている可能性があるため、その分毎月の給料から差し引いていると言えるのです。
例えば30年務めたとして、1,000万円の退職金が支給されたとしましょう。これを毎月の給料に換算すると、30年×12カ月=360カ月、1,000万円÷360カ月=27,777円となります。つまり、退職金なしの会社でも28,000円以上の給料を貰えていれば、最終的には、同じ金額をトータルで得ていたという事となるのです。もちろん税金の問題もあるので、一概にどちらが得とは言えませんが、毎月の給料が良いのならば、退職金なしでも問題はないと言えるのではないでしょうか。
ただ、しっかりと貯蓄をすることが前提です。あれば使ってしまう性分ですと、退職金制度の方が老後は安心です。しっかりと対策を考え貯蓄ができるという人ならば、退職金なしに拘る必要も無いと考えられる内容と言えます。
また、退職金制度が転職の足かせになる人もいるようです。転職したいけれど、あと6カ月勤めれば退職金制度の年数に到達すると思えば、転職をためらってしまうかもしれません。しかし転職はタイミングが重要です。退職金を考えての転職は失敗する可能性を秘めているともいえます。もともと退職金制度がなしならば、このような考えも、必要が無くなるという訳です。
さらに、勤めている会社が倒産すれば退職金など貰えなくなります。その点をメリットと呼んでいいかわかりませんが、デメリットではないはずです。
退職金なしのデメリット
もちろんデメリットもあります。こちらもしっかりと確認しておきましょう。
- 老後の貯えを考えておく必要がある
- 退職を迎えたとき、退職金ありの同じ年代の友人をねたむ可能性がある
老後を見据えた考え方をしなければいけません。ただ口で言うほど簡単なものでないのも分かります。子供がいれば、毎月の支出も大変です。蓄えておきたいと考えても、やはり子供のために使ってしまう毎日というのは否めません。しっかりと達老後の対策をできない人には、最大のデメリットとなるはずです。
また、昔からの友人が退職金を得いているときに、自分は大金を貰えないという残念な思いをするかもしれません。もしかすると敗北感ともいえる感情になる可能性もあります。もし学生のころからの友人がいるのならば、退職金の話はしないようにしましょう。
退職金なしの事前対策
退職金なしのデメリットをなくす方法は、事前に対策を行い、それを必ず実践することです。蓄えたお金は手を付けない、この強い気持ちが必要となるのではないでしょうか。
ローンの早期返済
住宅ローンや、その他のローンがある場合は、退職前に支払いを済ませておくようにしましょう。もし退職金をあてにした住宅ローンを組んでいる場合に、転職をしたのならば大変です。繰り上げ返済を行い、早期返済に勤めるようにしましょう。転職に伴い退職金も入っているかもしれませんが、かなり低い金額になっているはずです。これを生活費に回してしまうと後々大変な思いをします。今が乗り越えられればと考えがちですが、キツイことを先延ばしにしただけです。早めの対策を考える必要があります。十分に注意するようにしましょう。
退職したあとのローン返済は大変です。いくら蓄えてきたとしても、ローンがあっては意味がありません。蓄えよりも先にローン返済対策を考えるようにしてください。
老後のライフプランを立てる
今からそんなことを考えたくないと思われる人がほとんどです。ただ退職金というまとまったお金がなしならば、ライフプランを見直す必要があります。自分の老後はどうしたいのか、その点を見つめ直す必要があるのです。
若くして働けるうちは中々考えないことかもしれません。ただ、退職金がなしということは、ここをしっかりと見据えておく必要があるのです。さきほどの話しになりますが、退職金のある人は毎月30,000円の積み立てをしているのと同じと考えてください。つまり最低でもそれぐらいの積み立てをする必要があるのです。
もちろん自分の住んでいる家が持ち家や賃貸、車を所有しているなどでライフプランは変わってきます。それらを考慮した自分なりのプランを退職金がなしならば、考えるようにしておきましょう。
年金を確認
自分の年金をしっかりと把握しておきましょう。未払いなどはないでしょうか?特に転職した結果、退職金がなしの職場に行ったのならば、未払いの時期が発生している可能性も考えられます。もしかすると年金の受給資格がないまで未払いがあるかもしれません。不安な人は、退職をする前の事前確認を怠ってはいけません。
退職金なしでも対策をしておけば安心です。
転職先を退職金がなしだから悩んでしまうという人は、対策をしっかりとしておけば心配はありません。ただ、必ず貯蓄をするという強い思いが必要です。この点をしっかりと植え付けて置くようにしましょう。
子供がいる人は、できればあてにしない老後を送りたいと思いませんか?それを考えれば蓄えもできます。しっかりとした対策を考えれば、退職金がなしの会社でも問題は無いはずです。
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