せっかく苦労して就職した会社をなぜすぐに辞めてしまうのでしょうか。きっと想像していた未来像が、勤め始めたらまったく違う状況だったため失望したのかもしれません。
ただこれは当たり前のこと、これを事実として受け止めなければいけないのです。
今回の記事では辞めると決めるのはまだ早すぎる、すぐに辞めなための心構えについて説明していきます。
辞めたい理由と心構え
辞めると決める前になぜそういう気持ちになったかを一度冷静に確認してみましょう。もしかすると自部分が高望みをしているだけなのかも、つまり自分が知らないだけでそれが世間の常識かもしれないのです。
人間関係
人間関係が辛いから辞めたいと考える人もたくさんいます。別れがあれば新たな出会いがあり、そこでは、また最初から人間関係を構築していかなければならないのです。これを面倒と考えてはいけません。
新入社員が大勢いればまだよいですが、それも部署ごとに分かれれば一人で立ち回らないといけなくなります。その時頼りになる先輩に巡りあえないと、すぐ辛いと感じてしまうものです。それを運が悪かったで済ましてはいけません。自分は後輩らしい態度をとれたでしょうか。先輩は「教えてくれるのが当たり前」などと学生気分が抜けていないことはありませんか?
もし学生気分が抜けていないと、数年先に入っている先輩方はプロ意識から、あなたの態度に嫌気を感じる可能性が考えらえます。給料をいただく時点で、あなたもプロでなければいけないのです。
あなたは、その職場でプロ意識ををしっかりと持っていたと胸を張って言うことはできますか?もしかするとその考え違いが人間関係を悪くしているのかもしれません。給料をいただくイコールプロという意識は、勤めが開始する前に心構えとして持っていなければいけないのです。
ただイジメがあるなどの、明らかに理不尽な人間関係ならば周囲に相談をしてみましょう。周りに正直に相談し、自分が間違っていないと判断できたのならば、辞めるという判断も必要になります。
仕事内容
仕事内容が自分に合っていないと思い、辞めたいと考えてしまう人も居います。理想と現実が異なると、この考えに到達してしまうものです。
ただ入社したばかりの新人が楽しく仕事でできると思ったら大間違い、最初は単純作業が続くのが当たり前のことです。基礎をしっかりと学び、上司が任せられると判断した後に大きな仕事を任されるものです。
自分のやりたい仕事に就ける人はどのくらいいるのでしょうか。もしかしたら一割にも満たないかもしれません。心構えとして最初は多くの人が我慢しながら勤めていることを忘れてはいけないのです。
辞める前に上司の方々があなたを育てようと一所懸命カリキュラムを考えている可能性もあります。辞めるという行動は、自分からその環境を捨ててしまうという行為なのです。
これは誰かに聞く事ができません。あなたが職場の雰囲気により肌で感じるしかないのです。仕事が楽しくなるのは、上司に仕事内容を聞かず、できるようになってからという事を忘れてはいけません。
不可解な職場ルール
環境が変わると、不可解なルールを強要されることもあり得ます。たとえば先輩が帰社するよりも先に帰ることは許されない、ほかにも誘われた飲み会は必ず参加するなどを聞いたことがあります。
これらが納得できないという理由で辞めようと考える人も居るはずです。もちろん時間外まで取られたらプライベートが無くなり、辞めたくなるのも当たり前です。
しかしまずは相談する必要があります。おかしいからすぐ辞めるという判断は社会人としてはいただけません、明らかにおかしい状況ならば、しっかりと社会人らしく確認する心構えが必要になります。
相談したことで人間関係がおかしくなるような会社ならば、辞めるという判断もできますが、何もせずに辞めるという判断は今後の人生にも深く関わってきてしまうのです。
この先の人生ですぐに辞めるという判断をしてしまう人にならないためにも、まずは信頼できる人を探し相談するようにしましょう。
ミスを責められた
ミスをして叱られると辞めたくなる人も多くいるようです。学生のころ悪いことをせずに叱られてこなかった人に多くみられます。つまり今までの人生、叱られないように生きてきたので注意されることに慣れていないのです。
たった一度ミスを責められただけで「私にはこの仕事は向いていない」という判断をする人も居ます。ただそれはプロとしていかがでしょうか?
あなたがミスしたことを上司が「大丈夫、大丈夫」で済ましていたら成長することはありません。きっとまた同じようなミスを繰り返すことでしょう。だから叱ってくれるのです。
また自分のミスで先輩方に迷惑をかけ、辛くなり辞めたいと考える場合もあります。その時は、しっかりと先輩の行動を目に焼き付けておきましょう。2度と同じ失敗を繰り返さなければ良いのです。
叱られてこない人生だと、ここでつまずいてしまう可能性が高くなります。別に叱られるのが良いわけではありません。叱られるイコール恥ずかしいと考えることがいけないのです。
万が一ミスしたときは同じ間違いを繰り返さないという心構えが必要です。プロ野球でもエラーした後にホームランを打てばファンは喜んでくれます。必ず挽回するという心構えでのぞみましょう。
ただ叱られるではなく、過度に怒鳴られるという職場なら考えた方が良いかもしれません。
辞めると決める前に考えること
辞めると決める前にちょっと冷静になり考えておくこともあります。
すぐに辞めたい気持ちも分かりますが、これから先のこともしっかりと考えておきましょう。
転職先のこと
まずは次の勤め先についてです。
また就職活動を始めなければいけませんが、最初よりもハードルが上がると考えておいてください。
つまり、今いる会社よりもランクを落とさなければいけない可能性がでてきます。これは勤続年数が転職に関係することから起きてしまいます。
企業は社員一人を雇うとき、それなりに経費が掛かります。人事の手間を考えれば当たり前のことです。経費が掛かる大変な入社の事務手続き、これをすぐ辞めてしまうような人に行いたいと思う企業はありません。
つまり前職をすぐに辞めてしまうのは、あなたにも問題があったのではと考えられてしまうのです。よって勤続年数によっては書類選考で落とされてしまう可能性が高くなってしまうのです。
転職活動が大変かもしれないという心構えをしておきましょう。
生活費のこと
自主退社をしてしまうと、失業給付金が受け取れるのが先になってしまいます。つまり辞めた後の生活費を考えないといけないのです。
さらに入社後あまり年数が経たずに辞めてしまう場合は、退職金など出るわけがありません。自分の貯金がいくらあるのかをしっかりと把握しておきましょう。
また、国民健康保険に加入するという事を忘れてはいけません。今まで給料天引きになっていたものなので、忘れがちの出費になります。
自分が辞めた後に、どれくらいの生活費がかかり、何カ月やりくりできるかしっかりと考えておきましょう。
無収入になるという心構えが必要となります。
本当に後悔しないか
「辞める」と勤めている会社に伝えたら、もう後戻りはできません。「やっぱりこの会社に残ります」など言える訳がないのです。
本当に辞めて後悔はありませんか?自分の勘違いから辞めたいと一方的に考えていることはないでしょうか。
辞めた後、転職を失敗する人も多くいるようです。その中には「前勤めていた会社がまともだった」と言われる人もいます。
後悔をするかもしれないと少しでも思うのならば、この記事を最初から読み直し、心構えをもう一度考えてみましょう。
それでも辞めたいときは
今回の記事を読み、それでも辞めたいと感じているのならば、堂々と辞めるようにしましょう。中には急に出社しなくなる人もいるようですが、今楽な道を選ぶと一生同じ過ちを繰り返すようになります。
また転職に失敗したら逃げればいいという考えは一生懸命さに欠け、これからの転職活動に支障をきたす恐れがあるのです。
「立つ鳥跡を濁さず」という言葉通り、恥ずかしくない辞め方をするよう心がけましょう。
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