会社を辞めたらどんな手続きが必要なのでしょうか?
やっと仕事を辞めれたと安心しているかもしれませんんが、行わないといけない手続きも沢山あります。
今回の記事では、会社を辞めたら行わないといけない手続きについて、説明していきます。
雇用保険の手続き
会社を辞め、まだ次の仕事が決まっていないのならば雇用保険(失業保険)の手続きをすることをおすすめします。
雇用保険の受給条件
雇用保険を受給するには、自己都合での退職の場合、離職前の2年間で被保険者となる期間12カ月以上が条件となります。
ただ退職した理由が会社の倒産や解雇、有期労働契約期間の満了や病気、心身の障害など正当な理由で自己都合退職した人は条件が変わります。会社都合退職の場合は、離職前の1年間で被保険者となる期間が6カ月以上あることが条件となるのです。上記の条件をクリアしていても、すでに次の就職先が決定している場合は対象外になるので、手続きを行うことはできません。
自分が雇用保険の被保険者になっていたか分からないという人は、最寄りのハローワークに行けば調べることができます。運転免許証を持って照会票に記入すれば確認を行えますので、不安な人は事前に確認しておきましょう。
手続きに必要な書類
手続きには以下のものが必要となります。
・離職票(勤めていた会社からもらえる書類です)
・マイナンバーが確認できるもの
・本人確認書類(免許証やマイナンバーカード)
・印鑑
・写真2枚(縦3.0×横2.5)
・本人名義の通帳又はキャッシュカード
離職票は、辞めると伝えると会社から渡されるのもです。必ず内容を確認し記載間違いが無いかを確認しておきましょう。もし間違いがある場合は、会社に問い合わせ訂正を行ってもらう必要があります。離職理由などが間違っていると、受給期間が短縮されてしまう恐れもありますので注意するようにしましょう。
これらの書類をもってハローワークの窓口が開いている時間に行けば手続きを行うことができます。
雇用保険受給者初回説明会に参加
手続きを行うと、「雇用保険受給者初回説明会」に参加するように説明されます。申し込み時に渡されたしおりを持って、決められた日に参加するようにしましょう。
その際、「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」を貰えるので、大切に保管をしておきます。
その後、4週間に最低1回はハローワークにて失業の認定を受ける必要があります。もちろん求職活動をしていることが受給の条件になりますので、失業認定申告書に状況を記載し認定を受けるようにしましょう。
給付期間は退職理由によって変わる
雇用保険の受給期間は退職理由により異なります。自分がいつからいつまで受給できるのか、予め確認しておくようにしましょう。
健康保険の手続き
会社を辞めたら健康保険の手続きを必ず行う必要があります。病気にならないから加入しないという考えを持たれる人もいるようですが、それは違法にあたり罰金を受ける恐れもありますので注意してください。
健康保険の手続きは次の3種類から方法を選択することができます。
任意継続健康保険への加入
退職後も前職の社会保険を継続する方法、条件を満たしていれば加入することができます。退職日の翌日から20日以内で、継続して2カ月以上の被保険者期間があれば加入することができます。加入する場合は「任意継続被保険者資格取得申出書」と本人確認資料(免許証など)、被扶養者に関する書類が必要になります。これらを持って、住んでいる地域を管轄する、協会けんぽ支部に申し込みに行けば手続きを行うことができます。
加入できる期間は2年以内という定めがありますので注意してください。その間に次の転職先の社会保険に加入すれば問題はありません。
国民健康保険への加入
社会保険の資格喪失後の翌日から14日以内に加入をする必要があります。住んでいる地域を管轄している役所にて手続きを行いましょう。
その際に必要となる書類は
・本人確認資料(免許証等)
・マイナンバー
・健康保険資格喪失証明書
・印鑑
になりますが、役所によっては必要となる書類も異なります。行く前に電話や役所のサイトなどで確認しておくことをおすすめします。
被扶養者保険に加入
転職先が決定していない人の場合、同一生計者の扶養として、その人の保険に加入することができます。
同一生計と被保険者が生計を立てていることが条件となりますので、同居は絶対条件となり、加入している家族が申請を行うことになります。
現在の自分の状況を良く考えて加入する保険を選ぶ必要があります。すぐに転職を行う人ならば国民健康保険の加入が一番良い方法かもしれません。
年金の切り替え手続き
会社を辞めたら、厚生年金から国民年金に切り替える手続きが必要となます。退職した翌日から14日以内に手続きを行うようにしましょう。
必要な書類は、
・年金手帳か基礎年金番号通知書
・離職票や退職証明書など
・本人確認資料
・印鑑
などを持って、住んでいる地域を管轄する役所に行くと手続きを行うことができます。
忘れがちな手続きなので、注意するようにしましょう。
確定申告の手続き
年末までに再就職ができない場合は、確定申告の手続きを行う必要があります。ずっと会社勤めしてきた人は初めてかもしれませんが、年末調整で提出していた内容を確定申告によって行う必要があるのです。これによって税金の還付金などが受けられるので、必ず行うようにしましょう。
必要な書類は、
・確定申告書
・源泉徴収票(前職の分)
・保険控除や家購入の控除がある場合は証明書
・医療控除を受ける場合は領収書
などが必要になります。最寄りの税務署で毎年2月の中旬から3月の中旬まで受付を行っていますので忘れないように行いましょう。また今はインターネットを利用した提出方法もあります。詳しくは国税庁のホームページで確認するようにしましょう。
ただ初めての人は、直接税務署で手続きすることをおすすめします。
これらの手続きを行わないとどうなる?
会社を辞めたら色々な手続きがあることが分かっていただけたと思いますが、もし行わなかった時は、どのようなリスクがあるのでしょうか。
雇用保険の手続きを行わなかった場合は特に罰則はありません。ただ条件がそろっている場合は、もらえるはずの手当が貰えなくなります。
雇用保険はなぜあるのでしょうか?それは良い転職活動を行えるための支援としてになります。転職活動をしたいけれどアルバイトもしなければ生活ができないという人も居るはずです。そのような人たちの負担を減らし、転職活動に力を注いでもらうための制度なのです。
転職活動が上手くいかない人には有難い制度といえるので、条件がそろっている人が手続きを行わないのは、リスクと言えるかもしれません。
健康保険の手続きを行わない場合は、万が一ケガをしたときの医療負担が10割負担となり、大変な金額を請求されることになります。また10万円以下の罰金も考えらえます。
病院に行く前に加入すれば良いと考える人も居るかもしれませんが、国民健康保険料は遡って徴収されます。しかも延滞金も発生しますので、長期未加入の請求金額は、大きな額となる可能性も考えられるのです。もし支払われない場合は財産の差し押さえも行われるので注意してください。健康保険の未加入はリスクしかないと考える方が良いでしょう。
年金の未加入は、将来の年金支給額に影響が出てきます。減額がされたり最悪の場合は支給されないこともあり得ます。もし支払うのが今はきついということならば、窓口でそのことを相談し手続きを行うようにしましょう。
会社を辞めたら必要な手続きは必ず行う
会社を辞めた後の必要な手続きにつてい説明しました。色々な手続きがあることを分かっていただけたでしょうか。
どれも大切な手続きになります。忘れていた、知っていたけどしなかった、どちらにしてもリスクが伴ってしまうのは確かです。
できるだけ早めに手続きを行うようにしましょう。
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