従来転職面接は2回、もしくは3回で完了するケースが多いのが現状です。
しかし、中には1回の面接で内定を出す、出さないを決める求人案件もあります。
1回のみの面接で選考が終わることをよしとするかたもいれば、不安視する方もいるでしょう。
では、この一発面接の企業がどういう背景で面接を行っているのかを説明いたします。
一般的に面接が2〜3回な理由
まずは、ほとんどの会社の面接が 2~3回である理由をお話をします。
結論から言えば現場上長と最終決裁者の承認を取るというフローがありますが、最終決裁者は役員クラス、もしくは社長です。
そのため、いちいち初回面接の度に転職希望者に会わせていたらきりがないため、2回に分けるのです。
なお、面接が3回のケースはスタートに人事をはさむか、上長二人から最終決裁者というパターンが一般的です。
裏を返せば、現場の承認と決裁者1〜2名の承認さえ下りたら採用となる、それくらいの認識でいてください。
一発面接をする会社の特徴
次に面接を1回で完了させる企業がどのような背景で実施するのかを説明いたします。
では特徴ですが、主に下記4点です。
人事・現場に採用権限がある
大量採用をする企業に見られる特徴です。
離職率の高い、短期で大量の人員を必要とする場合、役職者まで決裁を上げることがタイムロス、工数がかかってしまうので、決裁権限を現場や人事に下ろします。
こういった採用については、転職サイトで継続的に採用をしている会社に見られる傾向です。
最終決裁者のスケジュールが合わせられる
事前に、最終決裁者のスケジュールが合わせられるのならば、わざわざ、2回面接に呼ばないで1回で面接を完了させるパターンです。
割と人材採用に積極的なオーナー会社に見られる傾向であると言えます。
早々に採用を完了させたい
欠員などが発生し、早々に採用を完了させたい場合、短期間で採用を完了させることを目的に、決裁者が採面接を最優先してスケジューリングするケースも1回で面接を完了させる要因となります。
何が何でもほしい人材の場合
IT、web、人材などの採用のフットワークが軽い業界では面接の中で本気で採用したいと考えた場合、現場が決裁者に短時間で交渉し、選考を1回に凝縮する場合もあります。
以上のことから、面接1回の企業においては、ブラック企業の可能性は否定できないものの、必ずしもそうでなく、企業側の意思の現れであるケースが多いのです。
面接官の役職については、面接内で確認して、誰が出てくるのかを見極めておきましょう。
一発面接のメリット
では、一発面接のメリットですが、具体的には以下3点です。
スケジュール調整が楽
面接は原則平日日中に実施されます。
1社につき2〜3回有給をとったり、仕事中を抜け出したりしてスケジュール確保するのは楽ではありません。
1回の面接調整で済むならそれに越したことはありません。面接調整の手間を省ける点で一発面接はメリットが大きいです。
他の企業の選考スケジュールと合わせられる
一回の面接で完了すると事前にわかっていれば、他に最終フェイズの面接と近い日程で面接を組むことでうまくいけば内定を取れた企業の求人比較もでき、スムーズな意思決定につながります。
短期間で転職活動を終了できる
転職活動は長期化することで、負担が増えます。逆に言えば早く終わらせることで負担は軽減できます。
転職活動そのものは、決して楽ではないうえ、決して生産性の高いものではありません。
リスクもありますが、一発面接はスピード感があり転職希望者へのメリットが大きいと言えます。
一発面接のデメリット
では、1発面接のデメリットですが以下の3点が挙げられます。
収集できる情報が少ない
面接に2回行けば、1回だけしか行かないより収集できる情報は増えます。
また、何度か訪問することで、志望度も上がってきますし、逆もしかりです。
これから入社することを考えた場合の安心感、また不安を洗い出すということで複数回訪問することのメリットもあるのです。
内定企業の比較ができないことがある
一発面接は、1転職希望者に対して企業同士の奪い合いになることも増えますので、場合によれば、他の企業に対し、出し抜いて内定を出すケースもあります。
そのため、突如として選択肢が絞られる可能性があります。やりようによっては選べない転職になってしまうのです。
唐突な感じがする
一発面接は、上述にでもお伝えしたように1転職希望者に対して他の企業から出し抜くために実施するケースがあります。
しかし、転職希望者にとっては、いきなり内定といわれたら嬉しい反面、唐突感を感じるケースも少なくありません。
一発面接で内定がでた場合の対応は常に決めておこう
確かに複数の会社から内定をもらって、そこから比較して内定受諾企業をきめるのは非常に理想的ではありますが、それは贅沢だというものです。
もちろん転職エージェントはそのような要望があれば、比較できるように最大限調整してくれるでしょう。
しかし、企業中心で採用をするので各転職希望者のニーズを優先してくれるわけではありません。内定がでたら3日〜1週間で内定を承諾するのか、辞退するのかを決めなければならないのです。
そうならないために、転職活動を行う上で、内定を承諾する要件をあらかじめ決めておくことが大事です。
具体的にどうすればいかですが、転職理由とどんな状況になれば良いかです。
一例として、年収が50万下がっても土日祝で休める仕事休日を増やしたいが理由だった場合、年収がいくらで提示された場合、人間関係や、会社の雰囲気など他にマイナスポイントがなければ、極端な話、そのまま入社意思を決めたらよいのです。
乱暴だと思われるかもしれませんが、もっといい条件・・・というのは欲です。欲は大事ですがあまり欲を欠きすぎると大事なものを見失ってしまいます。
相対比較より絶対比較をすることが大事だとお考えください。
どうしても決められない場合はオファー面談
ただし、どうしてもこの1社は白黒つけたいといけど内定までのスケジュールが合わない場合があります。
その場合、オファー面談が有効です。
オファー面談とは採用企業側が内定を出したらに自社の入社を促すための面談です。
オファー面談は情報収集はもちろんのこと、実は、内定承諾日を延ばすための手法でもあるのです。
何週間も承諾期限を延ばすのは不可能ですが、数日〜1週間程度は延ばしてくれるケースが多いです。
すべての企業が応じてくれるわけではありません。ただ、このような方法があることを認識し、転職エージェント側に依頼してみましょう。
一発面接はスピード感を大事にした面接手法
一発面接をする企業に共通するのはスピード感です。一発面接を行う会社を受け、内定をを受ける方にはスピード感を求めています。
ビジネスパーソンには決断の場面が多数あります。
一発面接をする会社は自社で迅速な意思決定をする習慣があることから、内定を出す転職希望者に対しても意識的、無意識的にスピード感を求めているところもあるのです。
迅速な意思決定するためには、意思決定の要件を予め定めておくことが必要です。
転職面接を受けていると、一発面接の場面も出てきますし、そうでないとしても迅速な意思決定を求められる場面もでてきます。
そのため、意思決定をするためのトレーニングをしていくことが大事だといえるのです。
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