転職面接を受ける際、一般的には転職理由を聞かれます。採用側は転職希望者がなぜ転職という変革を考えているのかを気にするものです。
また、転職理由を理由をどう伝えるのか、またそもそも世の中の方々がどういう理由で転職を考えているのかが気になるところです。
そこで本編ではあらゆる方がなぜ転職を考えているのか、転職理由を伝えるときのポイントなどについて説明をいたします。
転職のきっかけと決意には段階がある
転職にはきっかけと決意するというフェイズがあります。
どういうことかというと、転職はまともな人であれば突発的に転職しようとはしないということです。
つまり、最初は長時間労働、人間関係、年収、漠然とした不安など何かしら今の会社、この仕事を継続していいのかという不安から転職を徐々に検討していきます。
その後何か決定的な出来事があったり、蓄積してきた疲労や不満、不安が爆発した時に転職をする、もしくは爆発まではしないものの、一定レベルまできたときに転職活動をスタートします。
ただ、たまに、なんとなく転職活動をはじめ、なんとなく転職が決まる人がいますが、かなり稀な方と言えます。
今転職を考えている方は、今自分はどういう状況かを客観視することが重要だと認識してください。
転職の要因は?
転職をきめるポイントは大きく衛生要因と動機付け要因の2つに分類することができます。
衛生要因とは外部要因、すなわち労働環境や年収、労働時間といったことが挙げられます。
対して、動機付け要因とは内部的要因、すなわち、〜がやりたい、〜のような仕事がやりくないといった心理面、動機につながる部分です。
基本的に双方のバランスがそろって始めて仕事が成立するということも認識してもらえると良いでしょう。
転職のきっかけとなる主なこと
では、具体的にどんなことが転職のきっかけになるのかをお伝えします。
社風、方向性
体育会系、無駄な残業を強いる、会社の方針に賛同できないといった社風、方向性が合わないというのは転職のきっかけの1つと言えます。
人間関係
人間関係も転職のきっかけとして多くの人が挙げています。
事実、エン・ジャパン調査では、6割を越える人が人間関係を理由に転職を考えたという結果が出ています
人間関係は、どの世代にも多い転職理由であると言えます。
業務内容
業務内容を理由に転職を考えている方の大半は20代です。
若い方はキャリアチェンジをしたい、今の仕事はもうやりたくないと感じる方も多くいる現状があります。
給料
転職のきっかけして、どの世代においても年収面
挙げる方は多くいらっしゃいます。
事実、上述でご紹介したエン・ジャパン社の調査では、転職したいと思う理由として年収を挙げた方は全体の3割ほどでした。
世代別の転職理由
転職理由に関しては千差万別ですが、世代別の転職理由を見ていくと、特定の内容に集中するけーすがあります。
では、どんな転職理由に固まるのかを見ていきます。
20代転職理由
20代の方の主な転職理由は以下3点です。
- 他の仕事をしたい
- 給与を上げたい
- 給与制度・評価制度が不満
20代は転職市場において最も人気のある世代です。
どの会社においても、若手人材の補強は急務で採用は激化しています。
そして、20代の方々はその点を認識しています。そのため、他の仕事をしたいと思ったり、もっと高い給料の貰える会社を目指したり、根拠の有無は別にしてもっと評価されたいと考えるのです。
30代転職理由
30代の方が転職を考える理由とは以下の通りです。
- 年収・評価
- 職場環境
30代は同業他社への転職が盛んな世代で、他業界、業種への転職は難しいことから同業他社での転職を視野に入れる方が多いです。
また、結婚して家族ができるため、お金より時間を優先して、職場環境を変える動きを取る方も増えてきます。
40代以上の転職理由
40代以上の方の転職理由については主に以下のとおりです。
- 給与への不満
- リストラ
- 会社の将来性
- 親の介護
40代以上になると、優秀な方とそうでない方、また家族の都合などあらゆる理由で転職を検討します。
優秀な方は、さらに良い環境を目指しますし、そうでない方や在籍企業の状況であれば、生き残りを模索します。
また、親の介護などを理由とした家庭の事情により職場環境の改善を図るケースも多く、転職理由が多岐になるのです。
性別ごとの転職理由
男女間の一般的な転職理由については割とシンプルです。
男性ならばプライベート時間を取りにいくか年収アップにベッド振り切るか、もしくはその2つを双方改善しにいくケースもあります。
また、女性だと、結婚、子育てを意識した転職を考える方が非常に多い傾向にあります。
やってはいけない転職
転職を考えるときに、転職に失敗するケースも往々にあります。
では、どんな人が転職に失敗するのか、動機の面から見ていきたいと思います。
自分自身を正確に認識していないこと
転職ができない人は、自分の能力とそれにみあった年収が合致していない、自らが転職相場においてニーズが乏しいことに気がついていないケースは往々ににしてあります。
転職して年収アップのキャッチーな宣伝文句に踊らされ、転職の本質、すなわち必要な能力に対して相応の金額提示をうけるものという認識がない方は要注意です。
自身は転職という市場の中でどれだけの価値があるのかはしっかり確認していきましょう。
他責の転職
転職理由を上司が使えない、根拠もなしに会社がダメだからと言う人がいます。
しかし、これは絶対ダメです。
なぜなら、人のせいにする人は、改善する意思や力もなく、また不満を感じたら辞めるだろうと認識するからです。
自らが改善意欲を持ち、行動をした上でそれでもどうしようもないならやむを得ないでしょうが、そうでない他責、人のせいにするような転職理由は持たないようにしましょう。
面接で転職理由を聞かれたら
では、面接で転職理由を聞かれたときにどのように答えたらいいのかですが、ある程度正直に事実を答えることが大事です。
一例として、転職理由を上司の指示がおかしい、よくわからないことばかり指示するといった理由を挙げてしまうと上司の指示を理解しようとしない人物とみなされます。
しかし、部長が退社しないと、部下が帰れない文化のあり、組織として効率性を重視しないので、といった場合、少なくとも理解を示してくれる面接官はでてきます。
また、キャリアアップとか成長のためとか分かりやすい耳障りのよい定型句をつかうのもうさんくさいので控えましょう。
本音ベースで事実を伝えることが転職理由を伝えていく中で重要だといえます。
転職理由は何でもいい!大事なのは事実で一定の本音を伝えること
転職理由は、人それぞれで100人いたら、100個の転職理由があります。
ただし、年齢や性別によりある程度分類ができ、傾向があります。
そして、どんな転職理由においても人それぞれ事情があるため、他者が否定することはできません。
しかし、面接で伝える転職理由は客観的に面接官が納得できるような合理性と本音を伝えなければ採用に至らないというのも事実としてあります。
そのため、面接でどう伝えるかは事前に考えておく必要があります。転職したいいくつかの理由から、客観的に理解が得られる転職理由を伝えられるようにしておきましょう。
間違えても一方的な人間関係を転職理由にすることがないようにしましょう。
仕事は相互理解の中で進められるものです。
面接の中で納得感を感を得られるようにするために何をどうす伝えるのか考える必要があるのです。
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