雇用保険だけでは満足な生活ができないと考え、内緒でアルバイトしてもバレないだろうと安易に行動する人が多くいます。勤めていたときよりも収入は減額するので、同じ水準の生活をしているとお金が足りないと間違いなく思うことでしょう。
ただこの安易な考えが罰金につながり、大変な思いをされている人がいる事実を知っておいて欲しいです。
今回の記事では、雇用保険で不正受給の対象になってしまうパターンと罰金について解説していきます。
雇用保険で不正受給を行うパターン
まずは雇用保険で不正受給になったパターンを確認していきましょう。知らなかったと言われる人もいるようですが「雇用保険受給者初回説明会」でしっかりと説明を受けていますので、ただの言い訳ととられてしまいます。
雇用保険の説明や申請方法については、こちらに掲載しています。
働かなくても給付金がもらえる??雇用保険とは?受給資格は?申請方法は?いくら貰えるの?
不正受給の典型的なパターン
それでは雇用保険の不正受給の典型的ともいえるパターンを見ていきましょう。
・求職活動を実際には行っていないのに「失業認定申告書」に行ったと偽った ・就職や就労をしたにも関わらず、その事実を申告しなかった ・自営などにより事業を始めているにも関わらず、その事実を申告しなかった ・内職や手伝いを行い収入があったにも関わらず、その事実を申告しなかった ・役員に就任したにも関わらず、その事実を申告しなかった ・就職意思がない(できない)にも関わらず受給をした |
多いパターンとしては、仕事をして収入があったにも関わらず申告をせずにいたというものです。また、就職する意思がないのに虚偽の申請を行ったパターンも多くみられるようです。
不正受給を行った人の考え
雇用保険の不正受給をする人たちの中にはどのような考えがあったのでしょうか。
・少しぐらいなら働いていもバレるわけがないだろう ・家業や友人の仕事を手伝っただけだから大丈夫だろう ・研修期間中は問題ないだろう ・少額な収入だから申告する必要は無いだろう ・無償のボランティアを行ったが申告しなかった |
不正を行うときの考え方は「だろう」という言葉を使う人が多くいます。ただ失業保険を受給しているのならば、1円でも収入があれば必ず申告しなければいけなのです。
また、無償のボランティアで賃金を貰っていなくても労働をしたのならば申告する必要があります。就職活動をしなかった日を確認するために必要な報告です。
雇用保険不正受給の具体例
では具体的にどのような不正受給があったのかを確認していきましょう。
事業主と共謀した不正受給
事業主から雇ったことを偽れば、失業保険を受給しながら給料も受け取れるという誘惑を受ける場合もあります。失業保険の不正受給は受給者のみ収入が増えるので、受給者からお願いしそうですが、雇い主から提案されてしまうのです。
これには理由があり、雇い主は、労働者を雇用すると、給料以外にも社会保険料を支払わなければいけません。これを雇っていないと偽ることで、支払わないで済む状況を作れるのです。つまり雇い主にとっても利益があるので、労働者と共謀しようと考えてしまうのです。
労働者は確かにお得と考え、事業主と共謀してしまうという訳です。とても悪質な不正受給といえるでしょう。
すでに実家を継ぐ予定
すでに家業を継ぐ予定や、起業する準備をしているにも関わらず失業保険を受給したパターンもあります。失業保険の受給条件に「就職する意思」とあります。実家を継ぐや起業はこれに当てはまりません。
もとから受給条件をクリアしていないにも関わらず、虚偽の求職活動を行い不正に受給するということです。これも実際によく起こることで、バレないと思う人が多くいるようです。
不正受給がバレる理由
先ほどのパターンを見ているとバレにくいのでは?と考えてしまう人もいますが、不正受給は必ずバレます。では一体どのようにバレるのでしょうか?
知り合いからの通報
このケースは結構あるようです。「自分は友人に嫌われていないから大丈夫」と思っており、不正受給をしていることを自慢げに話してしまうようです。「失業保険を受給しているけど、給料が手渡しのアルバイトもやっていて、収入に困ってない。しかも税金も払わなくいいから」などと話されれば、いくら友人と言っても腹が立ってくることでしょう。
匿名でハローワークに密告しようと考えるはずです。その結果不正受給がバレてしまうケースが結構あるようです。
雇用保険の加入から発覚
アルバイトだから大丈夫だろうと考えて申告をしなかったのですが、週に20時間以上の仕事を行ってしまい、雇用保険に加入する手続きを働き先が行っていました。その結果、雇用保険の手続きがハローワークにいき発覚するというケースです。
先ほどの悪質な事業主と共謀したわけでないので、簡単に発覚されてしまうのです。大丈夫と思っていることも簡単にバレてしまう典型的な形と言えます。さらに現在はマイナンバー制度が導入されているので、簡単に収入を把握することもできます。今後はさらに事業からの報告で、バレるケースが増えることでしょう。
また事業主と共謀したケースもこれで発覚することがあります。事業主が事務担当に説明をしておらず、雇用保険の加入手続きを行ってしまった、もしくは、勘違いで行ったなどのケースもあるようです。会社全体が組織ぐるみで行っている場合や、代表一人で行っている場合、色々なケースが考えられます。携わる人が多くなれば、絶対に真面目な人もいるはず、バレないと考えないことが大切です。
家庭訪問による発覚
ハローワークの職員が不定期で家庭訪問や聞き取り調査を行う事もあります。家庭訪問に行ったら、作業服が洗濯してあったということから発覚するケースもあるようです。さらにはアルバイトをしているところを実際に目撃されたということもあります。
これはもう言い訳のしようもありません。無造作に選出された追跡調査で分かることです。コンピューターが追跡調査する人を選出し、その人を確認する作業をハローワークの職員が行います。これにより不正受給が発覚することも大いにあるのです。
まさか追跡調査なんておこなわないでしょと思われるかもしれませんが、実際に行っていることです。生活保護受給者のパチンコ問題で担当者がパチンコ店を見回ることもありますよね、不正受給を許すわけにはいきません。実際に行われていることを知っておきましょう。
不正受給への罰則と罰金
それでは不正受給者にはどのような罰則と罰金が待っているのでしょうか。これを聞いたら不正受給はしない方が良いと思うかもしれません。
罰則の種類 | 詳細 |
失業保険の支給停止 | 不正の行為が起こった日からの失業保険を受け取る権利が消滅し以降は支給停止となります |
不正受給分の返還命令 | 不正受給で得た失業保険は、不正行為があった日へさかのぼって全額返還する |
納付命令 | その他不正行為により支給を受けた金額の2倍以下の納付命令がくだされる |
財産の差押え及び詐欺罪 | 支払いを行わない場合は延滞金が課せられるほか、財産の差押えを行うこともある |
かなり強い罰則、そして罰金が科せられています。
返金額=「受給した金額」+「受給した金額の2倍」=受給した金額の3倍
つまり、雇用保険の不正受給を行った場合は、3倍返しをする必要があるのです。
これは受給中に仕事をしてはいけないということではありません。仕事をしたことを申告しないことがいけないのです。仕事をすることを止めている訳ではないということを理解しておきましょう。
雇用保険の不正受給はバレます
雇用保険の不正受給による罰則や罰金は非常に重いものです。「3倍返し」これは失業している人には大変な金額となることでしょう。しかも財産の差押えが執行されれば、周囲に不正受給がバレることも考えられるのです。
とてもリスクが高いということを理解してください。自分ならバレないと思っていると必ず足元をすくわれます。意外なところからバレてしまうものです。不正受給で毎日バレるかどうかドキドキ過ごすよりは、しっかりと就職活動をすることをおすすめします。
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