転職エージェントには、自身の地位が頭打ちになっている、出世が望めないから転職したいとキャリアアドバイザーに伝える方々がいらっしゃいます。
確かに地位が頭打ちになることは転職理由として十分すぎるものですが、それは会社だけのせいでしょうか。
もしかしたら自分に要因があるかもしれません。ではその要因は何でしょうか。
本編では成果がでているのに出世できない理由とその対処法についてお話をしたいと思います。
地位が上がらない上がらない要因とは?
では、そもそも地位が頭打ちになるのでしょうか。
その要因として以下のことがあげられます。
- 組織が固まっていて出世させることができない
- 出世させるだけの能力が備わっていない
- 会社が社員のことに無頓着
ではそれぞれ詳細な説明を加えていきたいと思います。
組織が固まっていて出世させることができない
役職というの上に行けばいくほど少なくなるものです。しかも役職というのは会社の組織運営を上手くするためにできているため、単純に役職を1つ、作れば良いと言うわけではありません。
そのため、現状の組織が固まっていたのなら新しい地位を得ることは非常に難しいと言えます。
出世させるだけの能力が備わっていない
充分能力があり、かつ成果を充分出していたとしても時として出世させないということもあります。
例えば、今出世させ、マネジメント層になっても経験値が足りない、マネージャとしての資質が充分でないと判断した場合は配下につける社員たちの人生にも関わることになります。
そういった観点からも会社側の判断が慎重になるのも至極当然のことです。
本人のため、会社や社員のために敢えて出世させないというケースもあるのです。
会社が社員のことに無頓着
そんなことあるのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、特に大きくない組織だと、日々の業務を回していくのに手一杯で、社員の出世に関する不満にまで目を向けられていないケースも少なくありません。
社員のキャリアについては大事だと考えているものの、他の業務が立て込んでいるならそちらを優先し、どうしても社員のキャリア形成について無頓着になってしまうこともあります。
自分の能力不足から解消しよう
さて、上記でお話をした3つの出世できない理由を挙げましたがこの理由については「会社の事情」と「自分の能力不足」という2つに分類されます。
そして、「自分の能力不足」には「出世させるだけの能力が備わっていない」が該当します。
なぜ自身が出世できないのかお悩みの方には「自分の能力不足」というところから疑ってかかってもらいたいと考えていただきたいです。
なぜなら、「会社の事情」については自分で何ともできないからです。何ともできないものにエネルギーを費やしても時間と労力の無駄遣いです。
それより、一旦自分の能力不足にフォーカスし、そこを改善したほうが成長機会を得られますし、出世、マネジメントということを意識した能力を身に付けることができます。
以上の観点からも、一旦は自分の能力不足を疑い、改善していくという考え方をしましょう。
能力があるのに出世できない人とは?
では、実際に能力があるのに出世できない人の特徴はどんな点なのかというと以下の通りです。
- 誠実さが足りない
- チーム意識がたりない
- 目配りができない
- 業務遂行能力に再現性がない
- 客観性が乏しい
- コミュニケーション力が不足している
マネジメント層の仕事は当然ですが自分で仕事をするというよりは、チームの仕事を部下にしてもらい、チームとして業務を完遂させるために動く役割です。
部下に気持ちよく仕事をしてもらうためには自らが誠実であり、誰よりもチームのことを考えて活動できるような人格者でないと人はついていきません。
また、教育をするのも大事な役割ですので、自身の保有している経験や技能を伝えなければなりません。
しかし、他のメンバーで再現できない方法しか持っていない人やその技能を説明できるだけのコミュニケーション力がない人には少なくとも現時点においてマネジメントは難しいと判断されます。
また、自身の与えられたチームを統括する立場なので物事を客観的に見る目も求められます。
このように出世するというのはただ今の仕事ができるだけでは駄目なのです。そのことを認識してください。
出世ができない理由は何なのか会社としっかり話をしよう
まず大前提として、出世したい、マネジメント層に行きたいのであれば、会社にその意思を伝えておくことは重要です。
その上で何が足りないのか、どんな課題があるのかを知っておく作業は必要です。何が足りないのか、どんな課題があるのかを知らないことには改善ができません。
また、客観的な足りないところ・課題を上司や人事に言わせておくことで、彼らの頭に自分の足りないところや課題を認識させることができます。
これにより、この足りないところや課題を修正できたらそれだけ評価を上げることにもつなげられます。
マネジメント層を目指す転職はアリなのか
結論からいえばアリです。ただし、以下の点には注意をする必要があります。
- 転職していきなり昇格はなるべく控える
- 機会を得るための転職と位置付ける
- 組織状況はしっかり把握する
ではそれぞれ説明を加えていきます。
転職していきなり昇格はなるべく控える
転職ですぐ管理職を目指すような形はあまりのぞましくありません。なぜなら、既存社員にとって、マネージャーへの昇格はあなた同様目標にしている方々がいらっしゃいます。
そんな中、その方々をさしおいてマネージャーに昇格するというのは、妬み、やっかみの対象になり、マネージャーとしての業務運用に支障を与える可能性が高いです。
現職の職位を下げる必要はありませんが、すぐ昇格しようとする転職は避けたほうが無難と言えます。
機会を得るための転職と位置付ける
では職位が上がらない方はどういった位置付けで転職を考えればいいのかというと機会創出です。
ちゃんと頑張ればマネージャーに積極登用しているなどといった情報を取得する必要はありますが、今のままだとなにも変わらないため環境を変え、再度昇格に向けてチャレンジするという方向性を持つという機会作りのため転職をするのだという考え方をして転職をしましょう。
組織状況はしっかり把握する
面接を受ける先の組織状況はしっかり把握しておきましょう。特に年齢構成とチームのNo.2はどんな人かというのは非常に大事です。
特に、年功序列の強い組織で、No.2が自分より年齢が高い場合は転職しても結局おなじような状況を産み出すため、転職をする意味がなくなってしまいます。
組織の風土はもちろんのこと、実際にどんな人たちと働くことになるのかは面接のなかでしっかり質問して確認をしましょう。
まとめ
出世というのは想像しているよりずっと難しいです。なぜなら、自分がやることをやり、他の誰より成果を出していても、上にいくために必要なポイントがしっかり押さえられていないと上に引き上げてもらえません。
また、仮に必要なポイントが押さえられていたにしても、組織に空きのポジションがなければ出世できません。
出世とは能力、資質、タイミングが全て必要となるので決して簡単ではありません。
それでも出世を切に望むなら来るべきタイミングに備えしっかり自己研鑽を積みつつ、場合によってはしっかり情報収集したうえで転職という手段をとり、自らが求める地位を目指していただけたらと思います。
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