我が子のごめんなさいに違和感を感じる、口だけ?と思われる母親もいるのではないでしょうか。子育て中では、子どもが謝る場面に何度も遭遇しますが、それが同じ理由の場合「このごめんなさいを信じていいの?」と疑心暗鬼になるかもしれません。
だからと言って、怒るのも教育上良くないと聞くし、どのように対応したらよいのか、悩むのも当然です。我が子がだいじな母親ならば、誰でも悩んでしまいます。
今回の記事では、子どものごめんなさいに違和感を感じている母親へ、口だけの謝罪をさせない方法を解説します。悩んでいるのは、どうにかしたいと考えている証拠です。
子どもの口だけのごめんなさいはなぜ起きる?
子どもが口だけのごめんなさいをしている状況を思い返してみましょう。母親として、間違いに気づくかもしれません。
子どもに謝罪を強要した
子育て中によくあるのが、謝ることを強要する状況です。そんなことしていないと話す母親もいるかもしれませんが、本当にそうでしょうか?ごめんなさいの強要は、知らぬ間にしています。
例えば、子どもが食事中に飲み物をこぼしたとします。そのさいに、飲み物を片付けながら「ごめんなさいは?」と謝罪を強要していませんか?これも謝罪を強要している状況です。言い換えれば、「ごめんなさいと言え」と子どもに脅迫しています。
ここで質問です。この「ごめんなさい」は何に対して謝らせているのでしょうか?お母さんがせっかく用意した飲み物をこぼしたことに対しての謝罪でしょうか?状況を想像しましょう。私がせっかく準備した飲み物をこぼしたのだから謝罪しろということになりませんか?ひどく恐ろしい考え方です。もしくは、製造した人に謝罪しろでしょうか、その場にいないので説得力に欠けます。
もちろん子どもがこぼしたと同時に「ごめんなさい」という行動は、自然な謝罪です。こぼしたこと、それに対し汚したり手間を取らせたことによる違和感のない謝罪と言えるでしょう。
しかし、「ごめんなさいは?」と脅迫するのはどうでしょうか?意味もわからず謝罪を強要する行為、口だけに聞こえるのも当然です。母親は、謝罪を強要し、それを叶えた子どもそれ以上の会話が続かないため、こぼしたときは、「訳がわからないけどごめんなさいと言えばいい」と考えるようになるかもしれません。このようなことが続くと、つぎのような状況も起きるようになります。
一度ごめんなさいしたことを何度も繰り返す
「ごめんなさい」をすれば許される、子どもはそのように感じているかもしれません。何に対し謝罪しているかわからないのだから当然です。飲み物をこぼしたとき、とっさに「ごめんなさい」と発するのではなく、しばらくたってから発する無機質な「ごめんなさい」に、とても強い違和感を覚えることでしょう。
そこで何度も繰り返す子どもに対し、母親はこのように言うかもいしれません。「何度も同じことをして、ごめんなさいと言えばそれで済むと思っているの!」と怒鳴りながら話します。
意味もわからず謝罪を強要したのは母親です。それを子どもは実行していたにすぎません。母親が説明しなかったことで、自ら「ごめんなさい」の価値を下げ、それに対し理不尽に怒る状況、子どもが納得できるわけがありません。子どもは何も知らない真綿の状態です。母親が意味のわからない謝罪を強要したことで、違和感の残る謝罪を繰り返すことになるかもしれません。
親の怒りを静めるために謝罪する
いつの間にか、子どもは親の怒りを静めるためだけに「ごめんなさい」を使います。親が怒る=「ごめんなさい」を利用する、何に怒っているのかわからないけれど、とりあえず「ごめんなさい」と話します。
この「ごめんなさい」は何のためでしょうか?謝罪?何に対して?親?子どもに聞いても、「お母さんが怒っているから」と説明をすることでしょう。ごめんなさいの使用方法を誤ってしまう、これが違和感につながります。結果、外で友達と遊んでいても「ごめんなさい」を上手に使えません。
子どもは親が大好きです。どれだけ怒られようと、よほどのことがない限り離れようと思いません。だからこそ「ごめんなさい」という魔法の言葉にすがるのです。それが意味のない謝罪でも、それ以外の言葉が浮かびません。
その場をやり過ごすために、とりあえず「ごめんなさい」を言おうと考えます。違和感のある「ごめんなさい」を受けるのは、親がそのように仕向けたこと、子どもは最初から「ごめんなさい」の使い方を知っている訳ではありません。
口だけのごめんなさいをさせない方法
口だけのごめんなさいをさせない方法を確認してください。ごめんなさいに違和感を感じてるのは、周囲にいる大人が原因です。子どもと接するよりスマホが楽しいと思ってる母親はいませんか?こちらの記事も確認しておいてください。
スマホと子供どっちが大事?母親のスマホ依存が子供に与える影響と脱却策
子どもの話を聞く
ごめんなさいを強要するよりも先に、子どもの話を聞くようにしてください。なぜ飲み物をこぼしたのでしょうか?飲み物がこぼれるには、理由があります。よそ見をしていた、手がぬるぬるしていて滑らせてしまった、ほかのお皿に当ててしまったなど、さまざまな理由です。
こぼしたことで親が慌てて機嫌を悪くしながら拭いている、この状況に対し、小さな子どもは冷静な気持ちでいられません。掃除をしながら謝罪を強要するのではなく、まずはなぜこぼしてしまったのか、その理由を確認してください。
子どもが理解できない慌てた状況では、母親の話を理解する状況ではありません。まずは、子どもを落ち着かせるために、話を聞くようにしましょう。もしよそ見をしていたのならば、そのことを叱ります。こぼしたことではありません。結果を叱るのではなく、それに至った経緯を確認してください。そしてそれがるべき内容ならば、同じ状況でコップを触らないように注意します。それにより子どもは、自然にごめんなさいと口にするかもしれません。これは強要したからでなく、悪いと感じた心からの価値ある謝罪です。
決めつけない
もちろん、外でも同じです。例えば、公園でお友達とケンカをした状況を思い浮かべてください。ママ友同士でおしゃべりをしている最中、気が付くと我が子がお友達を泣かしていました。この状況を見た母親は、どのような行動を起こしますか?
ママ友の手前、理由を聞かず謝罪を強要しませんか?泣いている方が正義、泣かした方が悪、このような決めつけをしていないでしょうか?ママ友に気を使い、子どもに謝罪を強要させるのは、大きな間違いです。
まずは決めつけずに子供と同じ目線になって、話を聞くようにしましょう。我が子が遊んでいた道具を無理やり取ろうとし、勢い余って相手がしりもちをつき泣いたのかもしれません。その状況で、自分が悪いと決めつけられたらどうでしょうか?子どもは納得できないことでしょう。それでも母親に「ごめんなさいは?」と言われると、するしかない状況に追い込まれます。
納得のいかないごめんなさいは、違和感の残るごめんなさいです。そうではなく、理由をしっかりと聞いて、何に謝罪をさせるか考えるようにしましょう。ママ友の手前、まずは謝罪をさせてから家で聞くと考える母親もいるかもしれませんが、これも間違いです。とりあえずの「ごめんなさい」を覚えることになりかねません。「ごめんなさい」をする時は、その理由をしっかりとわからせてからにしてください。後での説明は、ほかの問題をうむかもしれません。
謝れば済むと思わせない
大切なのは、子どもに誤れば済むと思わせないことです。「ごめんなさい」は、魔法の言葉でも何でもありません。しかし言えばいいと子どもに感じさせることで、違和感のある「ごめんなさい」になってしまいます。
ごめんなさいをする意味、ここを大人がわからせるようにしましょう。ごめんなさいの強要は、子どもの健やかに成長の妨げです。
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