子育て中に現れた子どもの変な癖、最初はきになりなおさせようと口で説明してが改善されず、よくよく調べてみたらチック症状だったと知ることは、よくあることです。変な癖と勘違いしてしまうこと、知らなければ無理もありません。
何とかやめさせたいと躍起になる母親もいるかもしれませんが、いったん落ち着きましょう。子どもに説明をしやめさせようとすることが、症状を悪化させる原因にもなりかねません。まずは、チックについて知るところから始めてください。
今回の記事では、子育て中に起きるチック症状について解説していきます。起きる原因や対処法について知っておきましょう。
子育て中に見られるチックとは?
チックとは、自分の意思ではなく、突然不規則な動きや発生を繰り返すことを言います。2歳ごろから症状が見られるので、初めて子育てをされる母親には、驚く症状かもしれません。長いお子さんで、15歳前後でも起きると言われています。
数カ月でよくなることや、長くなると数年続くこともあますが、年齢とともに症状が軽くなる子どもがほとんどです。いずれはなくなる、そのような気構えも、母親にとって大切なのかもしれません。
チックの症状
チックの症状は大きく分けて3パターンがあります。
単純運動チック
目をぱちぱち連続してまばたきをします。まぶたをきつく閉じたり白目をむいたりなど、一見では気づかないかもしれません。また、鼻をひくひくさせたり、首を振る動作もチック症状かもしれません。
複雑運動チック
人や物に触れたり、匂いをかぐ行動です。せきやせき払い、急に吠えたりする行動もチック症状と言えます。
複雑音声チック
人前で汚い言葉を利用してしまう、同じ言葉を繰り返す、周囲の人が言ったことを繰り返して話すなどが上げられます。
子どもの悪ふざけや変な癖として見てしまうため、初めての母親は気づかないこともあります。チック症状だと知る理由に、保育園に通わせているきっかけが多いようです。保育園の先生から、チック症状が見られると助言を受けたとき、そのような病気があることを知ります。
子育て中に起きるチックの原因
チックが起きる原因はわかっていません。よく言われるのが、親の愛情不足と言われてしまうこと、だからこそ母親も気にするのかもしれません。二人目の子どもが生まれてからしばらくたつと、上の子どもにチック症状が見られるようになった、このようなことから、下の子ばかりに愛情を注ぎ過ぎたと言われるのです。
しかし、チックの原因は、親の愛情不足やしつけによるものではありません。チックが起きる原因は不明です。
親の責任と言われれも気にしない
子どものチックを保育園の先生に指摘され、下の子ばかりに愛情を注いでいませんか?と言われたら驚きますよね。チックの誤った解釈をする人はいまだにいます。その助言が母親を追い詰める原因になるのです。
母親にとって、子どもへの愛情不足と言われるのは一番つらいこと、しかも保育園の先生に言われるのですから、気にならないわけがありません。先ほども言った通り、チックには明確な原因はわかっていません。ただ言えるのは愛情不足は関係ないということです。
ちょうど兄弟が増えた時期に症状がでることから、共通して上の子への愛情不足だと決めつけている人もいます。そのような根拠のない話に騙されてはいけません。その言葉をうのみにした結果、症状を重くすることもあるのです。それでも助言をした保育園の先生は責任を取らないことを知っておきましょう。
チック症状は、子どもに指摘をすればするほど、症状が悪化します。しかし、母親は愛情不足ということから、何とかやめさせようと躍起になるのです。「なんでまばたきをするの」「恥ずかしいからやめて」「爪を噛んではいけません」など、怒るようになる母親もいます。子どもにとって、これほどつらい状況はありません。チックが起きる原因、それは愛情不足などではありません。間違って自分と子どもを追い詰めないでください。
一つのチックを無理やりやめさせても新たなチックが現れる
無理やり爪を噛むチック症状を止めさせたとしても、新たな症状が現れることがあります。昔、爪をかむ癖のあることもの爪にからしを塗るといい、などという話がありました。爪をかむと辛いので止めるというわけです。
このような方法で、無理やりやめさせても意味がありません。チック症状は先ほど説明したとおり、さまざまなものがあります。爪をかむのをやめたと思ったら、まばたきを連続してするようになったというケースも少なくありません。
チックで大切なのは、親が過剰な反応しないことです。どうしようどうしようと慌てふためくのはよくありません。だいたい1年ぐらいで収まるのが全体の9割を占めています。
チックが起きたときのの対処法
チックのことが分かってきたところで、対処法の確認です。チックの原因はまた解明されていないと先ほど説明をしました。ただ、可能性として、子どものストレスが原因と言われてもいます。ストレス=愛情不足と思われる人もいますが、そこは切り離して考えてください。
母親がストレスを感じていることで、子どものストレスにつながっているかもしれません。それがチックの原因とは言えませんが、母親もストレスをためず、発散をするようにしましょう。詳しくはこちらの記事を確認してください。
子育て中のストレスの原因と、おすすめストレス発散方法7選
チックを気にせず見守る
対処法で必要なのが、子どもを見守ることです。チック症状が起き、保育園の先生に愛情不足と指摘されたことから、自分を追い詰める母親を見たことがあります。子どもがまばたきをするたびに、悲しそうな顔を母親がするのです。「ごめんね」と泣きながら謝ります。これで子どものチックが治るでしょうか。時間がたてば治るかもしれませんが、家族から笑い声がなくなります。
何度も言いますが、チックの原因は愛情不足ではありません。チックを気にせず、子どもを見守ることが一番の対象です。過敏になり、チック症状が現れるたび指摘をするのは間違っています。
チック症状がでても、気にせず明るい家庭を築きましょう。笑いのある家族でいれば、いつのまにか消えていることでしょう。ふとした時に、チック症状がなくなったと思い返すはずです。
1年以上続いたら病院につれていくことも視野にいれる
もし、チック症状が1年以上続いているのならば、かかりつけの病院に行くことも視野に入れましょう。また、チック症状を続けることで、子どもが辛そうにすることもあります。病院の先生に診断をしてもらいましょう。
子どもを中心に考えること、これを忘れてはいけません。我が子にチック症状が出ていることを恥ずかしいと思う母親もいます。この考えは捨ててくさい。チック症状で子どもが辛そうにしているのならば、医師への相談が必要です。
同じ悩みを抱えている母親に病院で会えるかもしれません。子どもファーストで考えて行動をするようにしましょう。
チックを知っておくことが大切です。
昔は現在のように、インターネットで簡単に調べられる時代ではありませんでした。そのため、チックの誤った解釈が知れ渡ってしまったのです。しかし今は違います。調べればわかることが増えてきました。恥ずかしいから他人に相談できないこと、他人に指摘されたことが正しいかどうか、それを簡単に調べることができます。
わからないことを知るだけでもストレスを軽減できるかもしれません。大切なのは、母親が気にしすぎてヒステリックにならないことです。子どもをドンと見守るぐらいの気持ちで子育てをしていきましょう。
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