正社員と非正規社員は圧倒的に正規採用の社員のほうが待遇がよく、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトといった非正規社員の待遇は厳しいものだと言われます。
ただ、これらの働き方がどう違うのかというとあまり明確ではない方もいらっしゃるかと思いますのでそれぞれ何が違うのかを見ていきたいと思います。
まずは特徴を見てみよう！正社員、契約社員、派遣社員、パートの違い
まず、正社員、契約社員、派遣社員、パートのそれぞれの特徴を見ていきたいと思います。
正社員、契約社員、派遣社員、パートの違いをどう見ていくか
前提として、正社員、契約社員、派遣社員、パートの違いを確認するとき、以下の点で比較していくことになります。
- 契約期間
- 待遇
- 直接採用か否か
- 勤務時間
- 責任
これらの基準をもって、以下をご確認下さい。
正社員とは
正社員とは契約期間の定めのない従業員のことで、待遇も日系企業であれば賞与が付与されますし外資系企業であれば、月収が高めに設定されるなど待遇は他の非正規雇用の従業員と比較しても良いです。
ただし、労働時間に関しては出産後など一部の時短勤務者を除けば基本的にフルタイムの勤務体系となり、業務に対する責任も出てきます。
報酬などの労働条件は良いものの、それだけ長期定着と責任が求められるのが正社員であると言えます。
契約社員とは
契約社員とは契約期間の定めのある直接雇用の従業員のことで、待遇は会社によりますが賞与が付与されないケースが多いです。
後程説明する、派遣社員と比較すると、派遣会社への仲介料がないため、高めに設定されるケースが多いですが、正社員と比較して少なくはなります。
契約社員を採用する背景としてはおおよそ以下の通りです。
- 期間限定の勤務を考えている場合
- 正社員採用のお試し期間として
以上のことを考えると、派遣社員と契約社員の垣根はあまりなく、会社側の採用方針に関わって来るということが言えます。
派遣社員とは
派遣社員とは派遣会社を通じて期間を限定して人員補填をする形で採用をされた人材です。
上述でお伝えした契約社員と雇用形態は似ています。
正社員採用を見据えた採用であれば紹介予定派遣という採用手法がありますし、期間限定の人材補充であれば一般派遣という方法があります。
では、なぜ派遣社員で採用活動を行うのかというと、派遣社員を採用する際は直接採用となるため、転職サイトや転職エージェントに対して募集依頼をかけることになるため、応募が少ない、なかなか採用が決まらないということは少なくありません。
しかし、派遣社員になろうとして仕事を探している層は少なからずいます。その層に対して訴求することにより採用枠を早々に埋めることができるため、今まで契約社員を採用していた会社も派遣社員に切り替えるようになってきました。
また、派遣社員においてはここまでお話したような登録型派遣、すなわち派遣会社に登録しておいて派遣先での就労が決まり、就労が始まってはじめて賃金が発生する登録型派遣を想定する方も多いでしょう。
その一方で、技術系職種で見られる採用が決定し、就業したら派遣先の有無にか変わらず賃金が発生する形式の常用型派遣という働き方もあります。
この常用型派遣については、派遣会社に正社員(一部契約社員)で採用されてから働くので、派遣社員においても正社員の派遣社員というのも存在することとなります。
パートとは
パートは、パート社員、アルバイト社員という名称で呼ばれます。
パートは、直接雇用ではありますが限られた時間内での勤務となります。また、業務も正社員と比較して限定的になる傾向にあります。
なぜ正規雇用の社員と非正規雇用を分けるのか
ではなぜ、正規雇用である正社員と非正規雇用の契約社員、派遣社員、パートといった形で分けるのかというと、以下の理由があげられます。
- 必要な人員だがコストをかけられない
- 長期間必要としない
企業にとっては人件費は重要な問題です。無駄にコストを使うということはできません。その一方で、社内の業務を効率よく進めたいので人員補強をしたい、繁忙に入るので短期間の人員補強をしたいというニーズもあります。
また、倉庫内の単純作業やレジ打ちなどについては給与を高く設定するわけにもいかないのでパート採用で賄うことになります。
正社員を採用するにはするだけの、非正規社員は非正規社員を採用するだけの理由があるのです。
非正規から正社員に転換したいと考えた場合どうする？
今非正規雇用で働いている方のなかでは、子育て、もしくは自身の夢のため敢えて選んで非正規雇用という働き方をしている方も多くいらっしゃいます。
その一方、転職市場において非正規雇用から正社員になりたいという方は数多くいらっしゃいます。
では、どうすればなれるのかというと、以下の方法があります。
- 紹介予定派遣で働く
- アルバイト、契約社員から正社員登用をしてくれる会社を探す
- 英語力、専門性を働きながら醸成させる
- 転職エージェントを利用する
では、それぞれ説明をいたします。
紹介予定派遣で働く
紹介予定派遣は上述でも触れましたが、正社員採用を前提とした一般派遣採用です。
ターゲットは30代前半までになるケースが多いですが、社内の雰囲気を良くしてる、周囲の要望に積極的に応えてくれる人材には長期的に就労して欲しいと思うのが企業です。
紹介予定派遣の面接を突破することが必要となりますが、有効な正社員転換方法の1つです。
アルバイト、契約社員から正社員登用をしてくれる会社を探す
小売、飲食といった業界は正社員の成り手をさがしています。そのような業界において、仕事を頑張ってくれるアルバイト、パート社員においては正社員になって欲しいと考えています。
そういった業界から正社員にシフトするというのも正社員になるための1つの方法であると言えます。
英語力、専門性を働きながら醸成させる
正社員になるためには、それ相応の能力の能力が求められます。
そんな中でも外資系企業を中心に英語力があるのとないのとでは、かなり印象が異なってきます。
加えて、業界における専門知識を醸成させていた場合だと、人材不足の中小企業を中心に正社員の採用確率が上がってきます。
英語、専門知識というのは、正社員採用における重要なポイントとなります。専門職種で派遣社員として就労した際には、良い機会ととらえ、勉強し、そこで戦力になることを目指していくと良いでしょう。
転職エージェントを利用する
転職エージェントにおいて、派遣社員や契約社員で相応の経験を積んだ方であれば、求人を紹介してもらうことも可能です。
また、既卒の20代若手であれば、第二新卒や既卒をターゲットとした転職エージェントもあります。
年齢層は限られますが、そういったエージェントを利用するのも手だと言えます。
正規雇用の労働者、非正規雇用の労働条件はにはそれぞれ役割がある!役割を認識しつつ最適な労働環境を求めよう！
最近は働き方改革の一環で非正規雇用の処遇が見直されてきています。
これはこれで大事な動きではありますので、しっかり遂行されるべきことですが、正規雇用、非正規雇用双方において求められるものが違い、だからこそ雇用のされ方、諸条件が異なってきます。
もちろんそれぞれに良し悪しはあり、労働者において、最善の働き方を模索していただきたいです。そして、もし、非正規雇用から正社員を目指したいと考えるならば自らの立ち位置と何をすれば正社員になれるのか是非模索していただきたいです。
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